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支配型の毒親がしんどい…暴言や経済的虐待を抜け出す方法は?

支配型の毒親について

支配型の毒親について


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

 

今回ご紹介するテーマは、「支配タイプの毒親~特徴と対処法~」です。

 

毒親のタイプには、大きく分けて4つあるとされています。

 

  • 過干渉型(過保護型)
  • 支配型
  • 暴力型
  • 無関心型

 

過干渉タイプの毒親は、子どもを過保護に育てることで、子どもを親のコントロール下に置きます。何でも先回りして親が決めてしまうので、子どもの自立心が育たず、子どもが親の所有物のようになってしまいます。

 

▼過干渉型の毒親〜12の特徴と対処法〜

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

これに対して支配型の毒親は、子どもを力で支配します。子どもに直接的な命令を下し、行動を制限し、時には暴力や暴言で子どもを縛り付けます。

 

過干渉系の毒親が真綿で首を絞めるイメージなら、支配型の毒親はロープで雁字搦めにするイメージでしょうか。

 

過干渉系の毒親と比べて毒親であることには気付きやすい一方、強烈な支配から逃げ出すのが困難といった特徴もあります。

 

対処法も含めて以下で詳しくご紹介しますので、最後までお読みいただけますと幸いです。

 

1.なぜ支配したがるのか~特徴と具体例~

なぜ支配したがる?

なぜ支配したがる?

1-1.概要と心理

支配型の毒親は、子どもを自分の思い通りにコントロールすることが正しいと考えています。もちろん、保護者として子どもを正しい方向に導くことは大切ですが、子どもの思いを尊重すべき場面も多くありますし、親だって間違えることはあります。

 

そういった事情を全く考えず、「親は正しいのだから、とにかく言うことを聞け」と子どもを縛り付けるのが支配型の毒親です。

 

支配型の毒親は、一般的に父親に多いとされています。家庭内で王様のように振る舞い、妻や子どもに言うことを聞かせて自分のプライドを保っています。

 

逆に言えば、「家族に偉そうにすることでしか自分のプライドを保てない未熟な人間」ということになります。態度が大きいせいで周りは萎縮してしまいますが、本質的には自分に自信が無く器の小さい人間ですので、毅然とした態度で立ち向かうことがポイントです。

1-2.特徴と具体例

支配型の毒親には、次のような特徴があります。以下では、具体例も交えて紹介します。

 

<支配型の毒親の特徴>

  • 考え方が自己中心的
  • 子どもの考えを否定し、罪悪感を植え付ける
  • 気分で態度を変える
  • 経済的に子どもを支配する
  • 威圧的な態度や暴力・暴言
  • 自分の子育てに自信があり、間違いを認めない

・考え方が自己中心的

親が子どもを叱る目的は何でしょうか。子どもが正しい道に進めるように、子どもの将来を思って叱るのが本来の親の役目です。ですが、支配型の親が子どもを叱るのは、子どものためではなく「自分のため」です。

 

支配型の親が子どもを叱る理由は、以下の2つです。

  • 自分の気に食わないから
  • 子どもを怖がらせて支配下に置きたいから

つまり、子ども本位ではなく自分本位に感情を発散させているだけなのです。叱ると言うよりは「怒る」「ヒステリー」と呼んだ方が適当かもしれません。

 

社会的・道徳的に適切ではない指導を親から受けることになりますので、子どもは大きなストレスを受けますし、男尊女卑など誤った価値観を植え付けられてしまうこともあります。

 

・子どもの考えを否定し、罪悪感を植え付ける

例えば、フルタイムで共働きの夫婦がいたとしましょう。妻も夫も同じ時間だけ働いているのに、家事をするのは妻ばかりです。そこで子どもが「お父さんも少しは家事をしたら?」と提案しました。

 

ここで、支配型の毒父は激高します。「親に向かって舐めた口を聞くんじゃない」「炊事洗濯は女がやるものだ」などなど……。

 

子ども本人が自分は間違っていないと主張できれば良いのですが、支配型の毒父の元で育った子どもは「親は絶対に正しい」と刷り込まれている場合が多く、父親に意見した自分が悪かったのだと罪悪感を覚えることがあります。

 

また、子どもが内心で自分が正しいと思っていても、「言っても無駄」と諦めてしまい、自分の考えを主張することを避けてしまう場合もあります。社会に出てからも自己主張が出来ず、人間関係でストレスを抱えることがあります。

 

・気分で態度を変える

さっきまで機嫌が良かったのに、急に怒り出して周りに当たり散らします。何かきっかけがあるわけではなく本人の気分次第なので、周りは常に気を遣わなければなりません。

 

しつけも一貫しておらず、昨日は良いと言われたことも、今日は駄目ということがよくあります。子どもは常に親の顔色を気にしなくてはならず、また、大人になってからも周りの人の顔色が気になり疲れてしまうなどの生きづらさにつながります。

 

・経済的に子どもを支配する

子どもは自分でお金を稼ぐことができません。そもそも、子どもを育てるのは親の義務です。ですが、支配型の毒親は「誰が育ててやったんだ」「嫌なら出て行け」などと言って子どもを脅します。

 

このような言葉に対して子どもは、「育ててもらったのに申し訳ない」「親に感謝しなければ」と思いがちです。産んでほしいと頼んだ覚えもないのに感謝しろとは非常に勝手な言い分ですが、幼い頃から刷り込まれるせいで信じてしまいます。

 

子どもを養育するのは親の義務です。養育の放棄は虐待ですので、もし家から閉め出されたり食事が出されないなどの行為があれば、児童相談所などに連絡しましょう。

 

▼相談窓口については、こちらの記事で紹介しています 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

・威圧的な態度や暴力・暴言

支配型の毒親は、自分の力を見せつけるために必死です。威圧的な態度や乱暴な言葉遣いで他人を威嚇しないと、自分の立場が脅かされるのではないかと不安で仕方がありません。

 

本当に自信がある人は、態度や暴力・暴言で周囲を押さえつける必要はありません。「威張り散らしている人=中身が無い人」と冷静に分析できれば怖くないのですが、子どもの頃から「親に逆らうと怖い思いをする」という刷り込みがあると、冷静な対処が難しくなります。

 

・自分の子育てに自信があり、間違いを認めない

支配型の毒親は、いつも自分が正しいと思っています。間違いを認めると自分の立場が危うくなるのではないかと不安で、間違いを認めることができないのです。

 

言い訳できない間違いがあったときでさえ、「そんなことは言っていない」など嘘をついて自分の立場を守ろうとします。社会的な信用も低い場合が多く、結果として家庭しか居場所を持てず、ますます配偶者や子どもに対して支配的に振る舞うことになります。

 

 

2.支配型の毒親が与える影響

支配型の毒親が与える影響

支配型の毒親が与える影響

 

子どもにとっていちばん身近な大人である親が、「1-2.特徴と具体例」で上げたような人間であった場合、当然、子どもには悪影響が生じます。

 

以下は、支配型の毒親で育った子どもの生きづらさの一例です。注意していただきたいのは、親が支配型の毒親だからといって、必ずしも自己肯定感が低くなるわけではなく、生きづらさが一生続くわけでもない、ということです。

 

毒親育ちでも、そうでなくても、人間は誰しも多少の生きづらさを抱えています。悲観的になりすぎず、「自分は一人じゃないのだな」と思うきっかけにしていただければと思います。

 

<支配型の毒親の悪影響の例>

  • 自己肯定感が低くなる
  • 自分で物事を決められない
  • 本音が言えない

 

・自己肯定感が低くなる

支配型の毒親の元で育った子どもは、常に自分の考えを否定されてしまうため、自分に自信が持てません。その結果、自己肯定感も低くなり、「何をやっても駄目だ」「自分は間違っている」などと極端に自分を卑下してしまいます。

 

仕事で成功したり恋愛で上手くいったりしても、どこかで「自分は駄目な人間だ」と思っており、他人からの評価を素直に受け止めることが出来ません。いつもどこか満たされず、生きている実感が持てないなどの生きづらさがあります。

 

・人生の決断ができない

親に逆らうと激しく叱咤されるため、子ども時代は親の言うとおりにするしかありません。その結果、自分で物事を決断する経験が乏しいまま大人になってしまい、進学・就職・結婚などの重要なタイミングで「自分で決められない」という困難を抱えてしまいます。

 

本当は親の意見を聞きたくないのに、どうすれば良いかわからず、結局親の意見に頼ってしまいます。また、成人してからも無意識に「親の許可が必要」と考えてしまうケースがあります。転職や引っ越し、結婚などは自分だけで決めても何の問題も無いことですが、毒親育ちの方は「親に了解を得ないと…」と考えてしまいがちです。

 

・本音が言えなくなる、優等生を演じる

自己肯定感が低く、自分で物事を決めるのが苦手な毒親育ちの方は、生きる術として「優等生を演じる」という手段を取ることがあります。

 

優等生を演じていれば、親からの指図は最小限で済みます。また、自分の意思がなくても、世間の理想像(親切、真面目、高学歴、高収入など)に合わせることで、社会的な評価を得ることもできます。

 

ですが、行動の根本に自分の意思が無いため、自分が自分でない感じ(自己疎外感)に悩むことになります。日々の生活に満足感が無く、「何のために生きているのだろう」という虚無感を常に抱えています。

 

3.支配タイプの毒親の対処法

支配タイプの毒親の対処法

支配タイプの毒親の対処法

・親が間違っていることを認識し、罪悪感を捨てる

親が子どもを強烈に支配する態度は、子育てとして間違っています。また、子どもを支配下に置きたがるのは、親自身が人として成熟していないためです。

 

ですので、「自分が間違っているのではないか」という罪悪感は一切持つ必要がありません。子どもの頃から支配を受けてきた人が、すぐに考え方を変えるのは難しいものです。しかし、あなたが大人になって親が間違っていることに気付けたのであれば、少しずつでも構いませんので自分を信じてみましょう。

 

「やっぱりお父さんの方が正しいのかな」と思ってしまう心をできるだけ抑えて、「自分はどう思うのか」を大切にしてくださいね。

 

・聞き流す

親が間違っていると認識できれば、聞き流すことは簡単です。声を荒げたり理不尽を押しつけてきても、「自分を認めてほしくてやっているんだな」と思えれば可愛いものです。

 

もちろん、言うとおりにする必要はありません。適当に聞き流しておけば大丈夫です。未成年で経済的に自立していないのであれば、実害が無い程度に調子だけ合わせておきましょう。(暴力や育児放棄など、実害があるときは児童相談所等に連絡してください。)

 

▼相談窓口についてはこちらの記事をご覧ください

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

成人済みで自立しているなら、老親よりもあなたの方が社会的にも経済的にも立場は上です。「親を捨てるのか!」と泣きついてくることもありますが、親の調子に飲まれず、落ち着いて客観的に受け流しましょう。親を捨てるのではなく、自立の時を迎えただけです。

 

・親から逃げる

最も単純で効果的な方法は、親から逃げることです。いくら聞き流すとしても、同居している親から四六時中恨み言を聞かされるのではたまったものではありません。また、毒親に話は通じないので、説得や話し合いは無駄です。

 

罪悪感を捨てきれないときも同様に、物理的に距離を取ってしまった方が良いでしょう。毒親の支配から自由になることで、やがて罪悪感も薄れていきます。

 

実家を出ようとすると、毒親から猛烈な攻撃を受けるかもしれません。ですが、あなたが自立するために必要な戦いです。親の言うことは無視して、さっさと引っ越しを進めてください。合い鍵を渡したり、連絡先を教える必要もありません。

 

毒親からの逃げ方〜4つのステップ〜 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

▼お金は無いけれど毒親を脱出したい方へ〜格安家電のススメ〜 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

4.まとめ

まとめ

まとめ

本記事では、「支配型の毒親」について説明しました。支配タイプの毒親の特徴や対処法のポイントをまとめると、以下のとおりです。

 

  • 支配型の毒親は、自分本位に子どもをコントロールする
  • 支配型の毒親は、偉そうに振る舞うことで自分のプライドを保っている
  • 支配型の毒親が間違いを認めないのは、認めるとプライドが傷つくから
  • 支配型の毒親の元で育つと、自己肯定感が低くなるなどの生きづらさを抱えてしまう
  • 支配型の毒親への対処法① 親の考え方が間違っていることを認識し、聞き流す
  • 支配型の毒親への対処法② 毒親を無視し、距離を取る

 

支配型の毒親の特徴は、過干渉型の毒親とも一部重複します。また、毒親育ちの方の生きづらさについては、アダルトチルドレンとも深い関わりがあります。以下の関連記事も参考になりますので、ぜひ御一読ください。

 

 

▼過干渉タイプの毒親〜12の特徴と対処法〜

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

毒親育ち=アダルトチルドレンなのか?生きづらさの原因を探る。

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

毒親育ちの生きづらさ克服〜カウンセリングって必要?〜

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毒親アスペルガーなどの発達障害 

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▼実体験

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