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モラハラ系の毒親とは?〜特徴・対処法・相談窓口〜

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毒親モラハラ


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

 

 

今回ご紹介するテーマは、毒親モラハラです。

 

毒親といっても、殴る蹴るなどの暴力を振るったり、食事を与えないネグレクトなど、明らかに虐待と分かるものばかりではありません。暴言や束縛は精神的な暴力であり、目には見えませんが、子どもの心を深く傷つけます。

 

モラハラをする毒親は、父親に多いとされています。しつけが厳しく、いつも父親の目を気にしてビクビクしていたり、大人になってからも父親の意向に沿った行動をしないと激しく責められるなどは、毒父の特徴です。自分の欲を満たすために子どもを支配しているだけで、子どものことを思った行動ではありません。(口では「お前のためを思って」などと言いますが…)

 

毒親にありがちなモラハラ行動はどのようなものがあるのでしょうか。詳しくお伝えするとともに、その対処方法についてもご紹介します。

 

 

1.毒親によるモラハラとは

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毒親によるモラハラとは



モラハラとは、「モラル・ハラスメント(倫理や道徳に反した行為による嫌がらせ)」のことで、会社でのいじめや夫婦間の支配関係などが代表的です。

 

モラハラは親子間でも発生します。健全な親子関係では、親が子どもをいじめることはありません。しかし、モラハラをする毒親は、子どもを貶めたり馬鹿にしたりして、家庭の中で子どもを「いじめ」ます。

 

毒親全般に言えることですが、毒親は親自身が大人になれていません。そのため、本来守るべき子どもを自分のストレスの捌け口としていじめたり、「自分より劣った存在である」と子どもを洗脳することで、自分の体面を守ったりするのです。

 

あなたは毒親や毒父を満足させるための存在ではありません。毒親によって心を傷つけられている、「しつけ」ではなく「いじめ」であると感じた場合は、周囲の人や公的機関に助けを求めるか、毒親と距離を取るようにしましょう。

 

 

2.毒親によるモラハラの例

毒親によるモラハラの例

毒親によるモラハラの例



毒親によるモラハラの具体例は、以下のとおりです。父親に多いものの、母親でも、モラハラによって子どもをいじめたり支配する親は少なからず存在します。

 

  • 怒りやすい、突然怒る
  • 子どもの意見を聴かない
  • 褒めない
  • 独自のルールを作る
  • 子どもの行動をすべて把握しようとする
  • 進学や就職を勝手に決める
  • 自分の間違いを認めない、謝らない
  • 経済的に支配する
  • 外面が良い

 

・怒りやすい、突然怒る

ちょっとしたことですぐ怒り、子どもや家族を怒鳴り散らします。子どもがいたずらや悪いことをしていなくても、自分の機嫌が悪いと些細なことに難癖をつけ、責め立てます。

 

さっきまで機嫌が良くても、少し気に触ることがあると突然怒り出します。子どもは親の機嫌を気にしながら生活しなければなりません。

 

罵詈雑言はそれだけで子どもの心を傷つけますし、親の顔色を伺うことが癖になり、いつも人の顔色を見てしまう、自分の意思を表せないといった生きづらさにつながります。

 

 

・子どもの意見を聴かない

子どもの意見には一切聞く耳を持たず、「親の言うことだけ聞いておけば良い」といって子どもの考えや気持ちを抑え込みます。

 

「自分の意見はどうせ聴いてもらえない」と諦めるうちに、子どもは自分で考えることができなくなってしまいます。また、感情を抑圧されることが大きなストレスになり、心身に不調を来たす場合があります。

 

 

・褒めない

親の言うことを聞いて、頑張って目標を達成しても、モラハラをする毒親は子どもを褒めません。「これくらい出来て当たり前」「もっとやらないと意味が無い」など、子どもにさらに高いレベルを求めて追い詰めます。

 

子どもが頑張ったことや、褒めてほしいという気持ちは全く気に掛けません。ですので、子どもは「もっと頑張らなければ」「親に認めてもらわなければ」と常に緊張状態になります。自分で自分を褒めることが出来ず、「自分なんて…」と自分を卑下してしまいます。

 

 

・独自のルールを作る

モラハラをする毒親は、相手を支配するために独自のルールを作ります。「スカートを履くな」「酒を注げ」などは、子どもにとっては何のメリットも無いルールです。子どもの健康のために、ゲームの時間やおやつの量を決めると言った合理的なものではありません。

 

毒親がルールを作るのは、ルールに従わせることで、自分の支配欲を満たすことが目的です。従わなかったり、反論したりすると激高するので、子どもや配偶者は従うしかありません。

 

 

・子どもの行動をすべて把握しようとする

電話やメールを頻繁に送り、何をしているのか確認を取ります。すぐに反応できないと、「何をしていたのか」としつこく聞いたり怒ったりします。子どもの安全のために「誰と、どこへ行って、何時に帰るか」を確認するのは普通ですが、出かけてからもひっきり無しに状況を確認するのは異常です。

 

モラハラをする毒親は、子どもを自分の監視下に起き、完全にコントロールしようとします。子どもの安全を考えてのことではなく、子どもを支配したいがために、逐一行動を報告させます。

 

 

・進学や就職を勝手に決める

「勉強を強制して、無理にでも偏差値の高い大学に行かせる」タイプと、「勉強させず、自分より低学歴・低収入になるようにする」タイプの毒親がいます。モラハラをする毒親にとって大切なのは、子どもがやりたいことができることではなく、自分の指示どおりに子どもが振る舞うことです。

 

進学や就職などは、人生を決める大きなイベントです。本来であれば子どもが自分の意思で決定すべきですが、毒親は親の言うとおりにさせることで、一層その支配を強めようとします。子どもの立場からすれば、就職して独り立ちするのだから自分で決めさせてほしいものですが、毒親は「大切な決定だからこそ、親の支配を強めるチャンス」と考えています。

 

大学進学や就職で親の言うことを聞いてしまうと、その後も結婚や子育てと、一生口出しをしてくるでしょう。どこかのタイミングで、きっぱりと親離れすべきです。

 

 

・自分の間違いを認めない、謝らない

モラハラをする毒親は、常に支配する立場にいないと気が済みません。人間なので間違えることもありますが、それを認めてしまうと自分の立場が崩れるのではないかと不安で、間違いを認めたり、謝ったりすることができません。

 

間違いを指摘すると、「怒る」「拗ねる」などで手に負えないので周りも指摘できず、ますます支配的な立場が強まっていきます。

 

 

・経済的に支配する

子どもへの支配を強める手段として、「学費を出さない」など経済的に支配する場合があります。「誰が育ててやったんだ」「育てた分の金を返せ」などと言って子どもからお金を取ろうとすることもあります。

 

子どもを養育するのは親の義務であり、食費や学費など、成長するために必要なお金を親が出すことは当然です。高校進学率が98%を超える日本では、生きていく上で高校を出ることはほぼ必須でしょう。しかし、モラハラをする毒親は、「高校以上の学費はバイト代から出だすのが当然。払えないなら中卒で働け」などと幼い頃から子どもを洗脳します。

 

子どもは、家計や学費のためにアルバイトに時間を費やすため、勉強や部活ができません。大学に進学できず低賃金で働くことになったり、部活に打ち込むといった学生時代の経験ができなかったりすることは、その後の人生に大きな影響を与えます。

 

 

・外面が良い

モラハラをする毒親は、子どもには支配的である一方、家族以外に対しては大人しく振る舞う傾向があります。学校の先生や近所の人には愛想良くしているため、子どもが辛い気持ちを訴えても理解してもらえないことがあります。

 

毒親自身が何らかのコンプレックスを抱えているため、対人関係で抑圧され、そのストレスが子どもに向いているとも言えます。例えば、要領が悪く出世できない父親が、会社でのストレスを家族にぶつけ、子どもや妻に対しては偉そうに振る舞うなどの例が考えられます。

 

一部の項目は過干渉タイプの毒親の特徴でもあります。価値観を押しつけられたり、過度に口出しされる場合は、過干渉タイプの毒親の記事についてもご覧ください。

 

▼過干渉タイプの毒親

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

3.モラハラへの対処法

モラハラへの対処法

モラハラへの対処法

3-1.「逃げる」「距離を置く」がいちばん効果的

会社や配偶者がモラハラをしてくる場合は、転職や離婚によって相手と離れることができます。親子の場合も同様、自立して家を出てしまうのがもっとも有効でしょう。毒親からの逃げ方については、【毒親からの逃げ方】で詳しくご紹介しています。

 

akane-dokuoya.hatenablog.com

3-2.未成年の場合

未成年の場合は、学校の先生など、周りの大人に相談することになります。ですが、暴力を伴う虐待やネグレクトと違い、毒親モラハラは目に見えません。対策として、「いつ・どこで・何をされたか」をきっちり記録しましょう。可能であれば、ボイスレコーダーで親の発言を録音します。内容によっては精神的な虐待に当たりますし、児童相談所も動くことができます。

 

もし、児童相談所が動いてくれなくても、「録音する」という行為自体が、事の重大さを示すことにつながります。今すぐ助けてほしい、ということが周りの大人に伝わるよう、アピールしなければなりません。毒親の元に生まれたのはあなたの責任ではありませんが、これからどう生きていくかを決めるのはあなたです。

 

児童相談所以外にも、公的機関やNPOなどの相談窓口があります。フリーダイヤルやメールで相談できますので、それらを利用するのも良いでしょう。

 

<相談窓口の例>

 

3-3.受け流す

毒親モラハラを受け流すことも大切です。モラハラ的な発言や行動は、「大人になれていないんだな」「わがままを言っているだけなんだな」ととらえましょう。親だからと言って必ずしも従う必要はありません。反論すると面倒くさいので、無視がオススメです。

 

今まで支配できていた子どもが無視してくるようになると、モラハラをする毒親は激高します。支配を強めようと、以前よりも暴言を吐いたり、理不尽なことを言われたりするかもしれません。精神的に成熟しておらず、自分の思い通りにならないことでパニックを起こしているだけなので、気にせず無視を続けましょう。人間として尊敬できないな、とあなたが感じることで、気兼ねなく縁切りを考えられるようになります。

 

子どもはいずれ自立するものです。毒親が何を言おうが暴れようが、罪悪感を感じる必要はありません。独り立ちの時が来たのだととらえて、さっさと一人暮らしを始めましょう。

 

4.まとめ

子どもの頃からモラハラ行為を受けていると、洗脳された状態になり、なかなか毒親の呪縛から逃れられないケースも多いと思います。ですが、本記事で紹介した以下のポイントを参考に、あなた自身の人生を取り戻せることを願っています。

 

  • モラハラをする毒親は、子どもを支配することに満足を感じる
  • モラハラをする毒親は、子どもではなく自分を優先している
  • モラハラをする毒親は、精神的に成熟できていない
  • モラハラをする毒親からは、「逃げる」「距離を置く」のがいちばん良い
  • 未成年の場合は、周りの大人や公的な窓口を頼る
  • 毒親モラハラは受け止めず、聞き流す

 

自分の人生の不幸を親のせいにしている限り、毒親の呪縛から逃れられません。自分の人生は自分のものであり、自分を支配してくる親とはきっぱりと縁を切ることをオススメします。


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