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【毒親チェック】私って毒親育ち?毒親診断チェックで自分の人生を取り戻そう

毒親診断チェック
毒親診断チェック
過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

今回ご紹介するテーマは、「毒親チェック~自分の人生を取り戻す第一歩~」です。

親子関係が何となく上手くいっていない、自分の生きづらさは親の育て方にあるのではないか?――そんな風に思っている方は多いと思います。一方で、世間的に毒親といえば、「虐待」「新興宗教にハマっている」「精神疾患を抱えている」など、わかりやすいケースがイメージされがちです。

しかし、毒親といってもわかりやすいケースばかりではありません。明らかな暴力や暴言が無くても、カルト宗教にハマっていなくても、子どもにとって悪い影響(=毒)を与えていれば、それは毒親です。

毒親の中には、一見すると教育熱心で良いお父さん・お母さんに見える毒親もいます。親自身も良かれと思って子どもに接しているため、子どもも自分の親が毒親であることに気付くことができません。

また、子どもは生まれ育った家庭のことしかわかりません。他の家庭と比較することが出来ないため、親から「これは当然だ、しつけだ」と教えられると、一般的におかしな家庭のルールであっても、疑う方法が無いのです。

大人になってようやく「うちの家族は少しおかしいかも?」と気付いたとしても、幼い頃からの思考のクセやネガティブ思考が定着してしまい、親から健全に自立することができません。

この記事では、自分の親が毒親かどうかをできる限り客観的に評価できるよう、毒親毒親育ちの方について、それぞれの特徴を30項目のチェックリストにしました。自分の親が毒親であることを確認することは、自分の人生を取り戻すための第一歩です。

自分の生きづらさの原因を探り、対処法を一緒に考えていきましょう。

1.チェックリスト

1-1.毒親の行動・特徴

チェックリスト①毒親の行動・特徴
チェックリスト①毒親の行動・特徴
まずは、親の行動についてチェックしてみましょう。以下の30項目のうち、当てはまるものが多いほど毒親度が高いということになります。厳密な基準はありませんが、概ね10項目以上当てはまれば、「毒親の傾向あり」と言えます。
































1-2.毒親育ちの方の特徴

チェックリスト②毒親育ちの特徴
チェックリスト②毒親育ちの特徴
次に、毒親育ちの方によく見られる特徴をチェックしていきましょう。「1-1.毒親の特徴・行動」で当てはまる項目が少なかったとしても、こちらのチェック項目に多く当てはまるのであれば、何らかの生きづらさを抱えていることになります。

毒親の根本的な判断基準は、子どもにとって「毒」かどうかなので、こちらのチェックも非常に重要です。































2.毒親だとわかったら?

自分が毒親育ちだとわかったら?
自分が毒親育ちだとわかったら?

2-1.生きづらいのはあなたのせいではない

自分の親が毒親であると気付けたら、次のステップへ進みましょう。毒親育ちの方の多くは、人間関係で上手くいかない、自分に自信が持てないなどの生きづらさを抱えています。原因は自分自身にあると考えてしまいがちですが、生きづらさの原因のほとんどは「親の育て方」や「親との関係性」にあります。

▼無関心型の毒親の特徴〜愛されなかった子どものサバイバル〜 akane-dokuoya.hatenablog.com

もちろん、生まれ持った性質の影響もゼロではありませんが、親が子どもを育てる上で、子どもの気質や性格に合った子育てをするのは当然のことです。私はHSP(人の感情に敏感な気質)で、ちょっとしたことですぐ泣いてしまう子どもでしたが、親は私の性質を理解せず、「すぐ泣くのは甘えだ」といつも怒られていました。

大人しい子には大人しい子の、やんちゃな子にはやんちゃな子の世界観があります。周りの大人は、命に関わったり、他人を傷つけたりするような事でも無い限り、子ども自身の価値観は最大限尊重すべきです。毒親はそのことがわからず、自分の考えを子どもに押しつけてしまいます。

毒親育ち=アダルトチルドレンなのか?生きづらさの原因を探る akane-dokuoya.hatenablog.com



2-2.親は親、自分は自分

とはいえ、自分が生きづらいのは親のせいだ!と親を恨んでいるだけでは、状況は改善しません。生きづらさの原因は親ですが、今生きているのはあなた自身であり、あなたの人生を良くするのはあなたしかいません。

親を変えようとするのはオススメしません。毒親はそもそも子どもの言うことに耳を傾けませんし、「親が良くなることで自分の人生が良くなる」と考えるのは、結局のところ、「自分の人生は親次第」という考え方と同じです。

心理学的にも、親を恨んだり復讐したりすることは薦められていません。親に怒りをぶつければ、一時的にはスッキリするかもしれませんが、それで生きづらさが解消されることはありません。それどころか、親への恨みや怒りが上書きされ、ますます自分の心の中で親の存在が大きくなってしまうケースもあるそうです。

親が変わるとすれば、親自身が自分は毒親であると気付き、毒親から変わりたいとカウンセリングや認知療法を受けることですが、そこまで理解のある親は稀でしょう。子どもの側からアプローチすることは現実的ではありません。

毒親育ちの方に大切なのは、「自分と親は別の存在である」という認識を持つこと。つまり、精神的に健全に自立することです。

幼いころから親の支配を受け、価値観を押し付けられてきた子どもにとって、親から離れることは簡単ではありません。親が全てであった世界から、親のいない世界に羽ばたかなければならないので、もちろん不安もあるでしょう。しかし、不安だからこそ、一歩踏み出す価値があるのです。自分が自分として生きられる世界は、これまでとは比べ物にならないくらいに自由です。親から離れたいけれど、迷いや戸惑いのある方は、ぜひ勇気を出して行動してみてください。

毒親育ちの生きづらさ克服〜カウンセリングって必要?〜 akane-dokuoya.hatenablog.com



2-3.親から離れる方法

親離れするために最も効率的で効果的な方法は、物理的に距離を取ってしまうことです。成人して働いているのであれば、引っ越し費用を貯めて家を出ましょう。

その際に、親に相談したり許可をとったりしないでくださいね。あなたは成人済みなので、保護者の同意は要りません。保証人不要の物件を探せば、親に全く知られることなく、家を出ることができます。

毒親からの逃げ方〜4つのステップ〜 akane-dokuoya.hatenablog.com

既に親とは別の家に住んでいる場合は、連絡を一切遮断しましょう。電話番号を変えたり、親が合鍵を持っている場合は鍵を変えたりします。それでも家に突撃してくるようなら、引っ越して住所を教えないようにしましょう。

かなり毒親度の高い場合は、戸籍を辿ってでもあなたのことを追跡してくるかもしれません。ある程度の手間はかかりますが、分籍して戸籍が開示されないようにするなど、対処法はあります。諦めず逃げ切るようにしてください。

そこまで極端なことはしたくない、どうしてもできないという場合は、連絡の頻度を減らすなどでも構いません。私の場合はすっぱりと縁を切る方法が合っていましたが、徐々に距離を置く方が上手くいく場合ももちろんあると思います。

実家から今よりも遠いところに引っ越すとか、帰省する回数を減らすとか、毒親に気付かれないように少しずつ距離をとってください。それでもあなたにしつこく執着してくるケースも多少はあるかもしれませんが、ほとんどの場合、別の人や趣味に依存するようになります。

2-4.罪悪感の捨て方

毒親はよく、「育ててやった分、子どもが親の老後の面倒を見るのは当たり前」と言います。ですが、それは本当に“当たり前”でしょうか?

親が子どもを産むのは、子どものためではなく親のためです。産んで欲しい!と子どもが親に頼んで生まれてきたわけではありません。親が勝手に産んだのだから、子どもが自立するまで面倒を見るのは親として当然の義務です。「育ててやった」のではなく「育てるのが当然」なのであり、それに見返りを求めるのはおよそ見当違いです。

しかも、毒親は子どもを健全に育てることすらできていません。親の責務を果たしていないのに、子どもが老後の面倒を見る必要はあるのでしょうか?——答えはNOです。 (※健全な親子関係のもとで、子どもが自ら親の面倒を見たい!と思うことを否定するものではありません)

ですので、毒親育ちの方が、親の老後について気負うことは一切ありませんし、「老親を見捨てるのか!」という毒親やその周りからの言葉は無視して大丈夫です。あなたの苦しみを知らない人の言葉など、聞く価値もありません。

親の生活能力が著しく低く、自分が面倒を見なければ生きていけないのでは?と心配な方は、日本の福祉制度を信じましょう。日本は高齢者にかなり優しい社会ですので、役所に相談すればそれなりの制度を紹介してもらえます。

3.まとめ

「親を敬うべき」「子は親に従うべき」といった考え方は根強く、子どもはいつまでも親にとって子どもである、という認識が日本では一般的です。(二世タレントの不祥事を親タレントが謝罪する、犯罪者の実家にマスコミが取材する 等)

さらに、核家族化や総サラリーマン社会化によって、人々が自分の家庭以外の価値観に触れる機会も減少しました。家族が唯一の拠り所になった親たちが、子どもに自分の価値観を押しつけ自己実現を図ろうとするのも、社会の大きな流れの一つの現象と捉えることができます。

だからといって、毒親に育てられた子どもが我慢をすればよい、割を食えばよいというのは間違いです。子どもが親の人生の道具にされることなく自分自身の人生を歩めるように、これからも情報発信を続けていきますので、今後とも当ブログをよろしくお願いします。

POINT

・自分の親が毒親であると認識することは、問題解決への第一歩
・虐待やネグレクト以外にも、過干渉や過保護など、表面上は毒親に見えない場合も
毒親の定義は、子どもにとって悪影響(=毒)を与える親
毒親の行動と自分(毒親育ち)の特徴、両方をチェックするのがベスト
・生きづらいのはあなたのせいではなく、親や親との関係性が原因
毒親を変えるのはほぼ不可能
・親からは逃げるのが一番、無理でも少しずつ距離を取る

無関心型の毒親の特徴〜愛されなかった子どものサバイバル〜

過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

 

今回ご紹介するテーマは、「無関心型の毒親です。

 

毒親のタイプには、大きく分けて4つあります。

 

  • 過干渉型(過保護型)
  • 支配型
  • 暴力型
  • 無関心型

 

無関心型の毒親と聞くと、ご飯を食べさせなかったりお風呂に入れなかったりと、育児放棄(ネグレクト)を想像する方もいるかもしれません。ですが、子どもに物理的な害を与えるという意味では、育児放棄(ネグレクト)は暴力型の毒親に分類されます。

 

では、無関心型の毒親とはどんな親のことを指すのでしょうか。簡単に言うと、「子どもが求めている形で愛情を与えられない」のが無関心型の毒親です。

 

衣食住の世話をして、学校に通わせて、習い事をさせて……一見、教育熱心で良い親に見えるでしょう。ですが、子どもの心の成長に全く関心が無かったらどうでしょうか。

 

親としての体面を保つために世話をし、学歴が大切だからと無理矢理に勉強させ、見栄えが良いからと習い事を習わせる。子どもの自立心や挑戦したい気持ち、友達関係には全く関心を持たない。一見すると良い親に思えますが、実際は「子どもの心の成長に“無関心”な親」なのです。

 

お気付きの方もいるかもしれませんが、子どもよりも自分本位で行動してしまう点は、どのタイプの毒親にも共通しています。子どもの勉強や学歴には熱心で過干渉である一方、それ以外の面では無関心といった、過干渉と無関心が重複しているタイプの毒親もいます。

 

▼過干渉タイプの毒親〜12の特徴と対処法

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

無関心型の毒親である場合、子どもはその事実に気付かないことがあります。上で述べたように、子どもが求めていない自分本位の愛情だけはある場合のほか、「親から関心を持たれていない」という事実を子ども自身が認めたくない、認めると心が壊れてしまうため、敢えて事実を見ないようにするケースもあります。

 

本記事では、無関心型の毒親について詳しく説明するとともに、影響や対処法についてもお伝えしますので、最後までお読みいただけますと幸いです。

 

1.無関心型の毒親とは

無関心タイプの毒親とは

無関心タイプの毒親とは


1-1.時間よりも愛情の質の方が重要

 

  • 仕事が忙しく、家に居る時間が少ない
  • 介護などで子どもにかまう余裕が無い
  • 身体的、精神的に不調を抱えている

 

こういった条件の下では、確かに無関心型の毒親になりやすいでしょう。しかし、こういった条件にあるからといって、必ずしも毒親になるとは限りません。少ない時間の中でも、子どもにしっかりと向き合い、必要な愛情を与えている親はたくさんいます。逆に、たとえ長い時間を一緒に過ごしたとしても、見当外れで自分本位の愛情を振りかざしているのであれば毒親です。

 

大切なのは、子どもが求める形で愛情を与えられているかどうかであり、長い時間を過ごすかどうかは重要ではありません。

 

実際に無関心型の毒親で多いのは、多忙のために子どもにかまえないケースよりも、自分の都合や楽しみを優先するケースです。「お母さん/お父さんは自分よりも○○の方が大事なんだ、自分なんてどうでもいいんだ……」と子どもが感じてしまうことが問題なのです。


1-2.親も子どもも親も気付きにくい「無関心」

「仕事が忙しくてなかなかかまってあげられない。もっと子どもに関わらなければ」と考える親もいれば、「学校にも塾にも行かせている。親として十分役目を果たしている」と考える親もいます。無関心型の親かどうか、一緒にいる時間の長さでは測ることが出来ませんし、親の気持ちで判断することも出来ません。

 

大切なのは、子どもが何を感じ、何を考えているのかに関心を持つこと。そして、親の基準で否定することなく、子どもの気持ちに共感し、無条件に受け入れることです。

 

多くの毒親は、「お金や時間をかけたから」「大学まで行かせたから」、自分は立派な親だと勘違いしています。また、周りからも、ごく一般的な生活水準が保てていれば、普通の親やちゃんとした親と評価されることがほとんどです。

 

なので、子ども自身も、自分の親が自分の心に無関心であることには気付きにくいことがあります。心のどこかで空虚感やストレスを感じていても、世間的には普通だし、学校にも行かせてもらっているし……と考えてしまうのです。

 

また、子どもにとって親は、この世に生まれていちばん最初に自分の存在を認めてくれるはずの存在です。本能的に子どもは親を“好き”であり、自分の命を守ってくれる存在であると無意識に信頼しています。

 

つまり、子どもにとって親は、世界の根幹なのです。そんな親が自分に無関心であるはずがない。無関心であると認めることは、自分の世界や存在を否定することにつながってしまいます。(この世で最も自分を愛してくれるはずの親が、自分を愛してくれない=自分は存在価値が無い、という考え方)

 

なので、子ども自身が、親が自分に無関心であるという事実を意識的、あるいは無意識的に気付かないようにするケースは多くあります。必要な愛情が与えられていないにも関わらず、「お母さん/お父さんは忙しいなりに自分を愛してくれている、彼らは悪くない」と子ども自身が親をかばう発言をすることもあります。

 

無関心型の毒親は、過干渉型や支配型の毒親より注目される機会が少ないように感じますが、その根深さは他のタイプの毒親と同等かそれ以上と言えます。

2.無関心型の毒親の元で育つとどうなるか

無関心タイプの毒親に育てられた子どもの特徴

無関心タイプの毒親に育てられた子どもの特徴

2-1.「良い子」と「悪い子」

無関心型の毒親が子どもに与える影響にはどのようなものがあるのでしょうか。無関心型の毒親の元で育った子どもは、以下の2つの行動パターンが見られると言われています。

 

①親に迷惑を掛けないよう、大人しくて良い子になる
②親の注目を引くため、非行などに走る悪い子になる

 

①の良い子のパターンでは、良い子にすることで忙しそうな親に迷惑を掛けないようにするほか、「自分自身の個性を消す」という心理も働いています。自分が自分らしくあることについて親の関心が無いため、自分らしさに価値を見出せません。なので、世間一般的な「良い子」に自分を当てはめ、本来の個性や自分らしさを捨ててしまうのです。

 

意図的に捨ててしまう場合もありますが、多くの場合は良い子を演じているうちに本当の自分がわからなくなり、やりたいことや将来の目標が見出せないという生きづらさにつながります。

 

②の悪い子のパターンは、親の関心を引くために、学校や家でいたずらを繰り返したり、極端な場合は非行や犯罪行為に走ったりします。悪い子になっても親から嫌われるだけでは?と考える方もいるかもしれませんが、無関心よりも「怒られる」といった形で注目される方が、子どもにとってははるかに求めているものなのです。


2-2.心の栄養「ストローク

心理学用語に「ストローク」という言葉があります。「撫でる」「さする」という意味から転じて、心理学では言語/非言語に関わらず「存在を認める行為」を指します。存在を認める、というと大仰に聞こえますが、要は“自分が今・ここにいることを認識してもらう”ということです。

 

心理的ストロークの例>
・挨拶を交わす(「おはよう」に対して、「おはよう」と応える)
・相手の眼を見る
・会話に相づちを打つ

 

社会生活において、他者と交流する行為のほぼ全てがストロークに当てはまります。ストロークは「心の栄養」と言われており、人間は他者との交流無くして、人間らしく幸せに生きていくことはできません。

 

ストロークには、「+(プラス)のストローク」と「-(マイナス)のストローク」があります。相手を蔑むようなマイナスのストロークであっても、ストロークであることには変わりありません。無関心型の毒親の元で育ち、ストロークという心の栄養が不足している子どもは、「マイナスのストロークで構わないから欲しい!」と考え、非行などに走ります。

3.対処法~「愛してほしかった」という事実に気付く~

対処法〜「愛してほしかった」という事実に気付く〜

対処法〜「愛してほしかった」という事実に気付く〜


3-1.愛されないのは誰のせい?

無関心型の毒親の元で育った人は、自分自身の価値が見出せず、どうせ誰からも愛されないと考えてしまいがちです。

 

  • 自分なんて、存在しなくてもかまわない
  • 自分のことなど誰も関心が無い
  • 自分が他人から愛されることが想像できない

 

こういった考え方の原因は、本来愛してくれるはずの親から愛情が受けられなかったことにあります。親であれば子どもを愛することが当然であると、私たちは無意識に思い込んでいます。なので、もらえるべき愛情がもらえなかったときに、「自分のせいではないか」と考えてしまったり、「親に愛されないのだから、もう誰にも愛されない」と考えてしまったりするのです。

 

しかし、親が子どもを愛することは当たり前のように見えて、実はそうではありません。毒親に悩む人がたくさんいることからもわかるように、「子どもを愛せない親」というのは一定数存在します。

 

子どもよりも自分の都合を優先してしまう親、子どもと自分を同一視して価値観を押しつける親、子どもが求めている愛情がわからない親……親ガチャという言葉に象徴されるように、残念ながら親には“当たり外れ”があるのです。

 

愛されないのは子どものせいではありません。たまたまそのような親に当たってしまったからです。自分を責めないようにするとともに、もし無関心型の毒親の元に生まれてしまった場合はどのように回復すれば良いか、以下でご紹介します。


3-2.自分の中の「怒り」「恨み」を直視する

親に愛されないのは自分のせいだと思いながら生きてきた人の多くは、これまで一生懸命「良い子」を演じてきたのではないでしょうか。ですが、愛されないのは親の資質の問題であり、いくら良い子にしていても愛されることはありません。無関心型の毒親育ちの方に必要なのは、「愛してほしかった」という自分の気持ちに気付くことです。

 

良い子を演じてきた方は、結果として自分の気持ちに蓋をしてしまっています。「もっと私の気持ちをわかってほしい」「私が求めているのはそんなものじゃない」「お金を掛ければいいわけじゃない」無関心型の毒親に対して、言いたいことはたくさんあったはずです。

 

ですが、親に愛されたいという気持ちから、親が自分の望む形で愛してくれていないとどこかでわかっていながらも、「お金を掛けて進学させてくれている」「自分のためを思って習い事に通わせてくれている」と無理に納得しようとしたり、欲しくないプレゼントをもらっても嬉しいふりをしてみたりしてしまいます。

 

自分の本当の気持ちを蔑ろにする自己虐待の状態ですが、表面上は普通の親子に見えてしまうため、親も子も問題に気付くことが出来ません。「お母さん/お父さんは全然私のことをわかってくれない!」と反抗することは実はとても重要で、傷ついても喧嘩になっても問題を直視し、自分の気持ちを自覚する方が、子どもの心にとってプラスなのです。

 

では、そういった反抗の機会の無いまま大人になってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。反抗期も「子どもらしく過ごすこと」の一つであり、反抗期も無くずっと良い子で過ごしてきた人は、一種のアダルトチルドレンといえます。

 

毒親育ち=アダルトチルドレンなのか?生きづらさの原因を探る。

akane-dokuoya.hatenablog.com

 


アダルトチルドレンからの回復方法とも一部重複しますが、まずは、辛かった気持ちを自覚しましょう。大人になった今から振り返ってみると、子どもの頃は当たり前だと思っていた状況が、実は当たり前では無いと気付くことがあると思います。

 

自分のなりたい職業とは全く関係の無い進路を進められたとか、好きでもない習い事を続けていたのは親に喜んで欲しかったからだとか、そういったことを一つ一つ思い出して、自分の気持ちを整理してみましょう。

 

当時は「嫌だ!」「お母さんの言うことなんか聞きたくない!」と言いたくても言えませんでした。でも今は、思いっきり言っても大丈夫です。紙に書いても構いませんし、信頼できる友人に聞いてもらうのでも、カラオケで叫んでもOKです。

 

自分の中に親に対する「怒り」や「恨み」があることは直視しがたい事実かもしれません。特に、これまで優等生として生きてきた人は、抵抗感や罪悪感を覚えてしまうこともあるでしょう。ですが、それはこれまで置き去りにしてきた自分の心を見つめ直し、問題を整理することであり、本当の意味で「良いこと」をしているのです。

 

恨みに駆られた自分は醜いでしょうか?しかし、人は誰しもマイナスの感情を持っています。良い部分も悪い部分も含めて自分であることを認めることで、「良い子を演じなければ」という肩の荷を少しずつ降ろすことが出来ます

 

子どもの頃から積み重なってきた考え方は、簡単には変えられません。ただ、感情を押し込めることは心にとって大きな負担です。本当の自分はどう思っているのか、こまめに振り返ることをコツコツ心掛けることをおすすめします。

4.まとめ

まとめ

まとめ

私自身、母のことを過干渉型の毒親だと認識していました。ですが、ある部分では私の心に興味が無く、無関心型の毒親と言える部分もあると感じています。

 

支配型や過干渉型の毒親ではないけれど、親に対してモヤモヤした思いを抱えていたり、生きづらさがあったりする場合は、本記事を参考に、無関心型の親への対処方法や自分の本当の気持ちへの気付き方などを見つけていただければと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

<point>

  • 無関心型の毒親=子どもが求める形の愛情を与えない親
  • 無関心型の毒親の元で育つ子どもは、極端に良い子か悪い子になりやすい
  • 子どもが親を愛することは、実は当たり前では無い
  • 子どもを愛せない親は一定数存在し、愛されないのは子どものせいではない
  • 自分の気持ちに正直に、親に反抗することも重要
  • 反抗期を過ごせなかった人は、今からでも自分の気持ちに耳を傾けることを心掛ける

支配型の毒親がしんどい…暴言や経済的虐待を抜け出す方法は?

支配型の毒親について

支配型の毒親について


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

 

今回ご紹介するテーマは、「支配タイプの毒親~特徴と対処法~」です。

 

毒親のタイプには、大きく分けて4つあるとされています。

 

  • 過干渉型(過保護型)
  • 支配型
  • 暴力型
  • 無関心型

 

過干渉タイプの毒親は、子どもを過保護に育てることで、子どもを親のコントロール下に置きます。何でも先回りして親が決めてしまうので、子どもの自立心が育たず、子どもが親の所有物のようになってしまいます。

 

▼過干渉型の毒親〜12の特徴と対処法〜

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

これに対して支配型の毒親は、子どもを力で支配します。子どもに直接的な命令を下し、行動を制限し、時には暴力や暴言で子どもを縛り付けます。

 

過干渉系の毒親が真綿で首を絞めるイメージなら、支配型の毒親はロープで雁字搦めにするイメージでしょうか。

 

過干渉系の毒親と比べて毒親であることには気付きやすい一方、強烈な支配から逃げ出すのが困難といった特徴もあります。

 

対処法も含めて以下で詳しくご紹介しますので、最後までお読みいただけますと幸いです。

 

1.なぜ支配したがるのか~特徴と具体例~

なぜ支配したがる?

なぜ支配したがる?

1-1.概要と心理

支配型の毒親は、子どもを自分の思い通りにコントロールすることが正しいと考えています。もちろん、保護者として子どもを正しい方向に導くことは大切ですが、子どもの思いを尊重すべき場面も多くありますし、親だって間違えることはあります。

 

そういった事情を全く考えず、「親は正しいのだから、とにかく言うことを聞け」と子どもを縛り付けるのが支配型の毒親です。

 

支配型の毒親は、一般的に父親に多いとされています。家庭内で王様のように振る舞い、妻や子どもに言うことを聞かせて自分のプライドを保っています。

 

逆に言えば、「家族に偉そうにすることでしか自分のプライドを保てない未熟な人間」ということになります。態度が大きいせいで周りは萎縮してしまいますが、本質的には自分に自信が無く器の小さい人間ですので、毅然とした態度で立ち向かうことがポイントです。

1-2.特徴と具体例

支配型の毒親には、次のような特徴があります。以下では、具体例も交えて紹介します。

 

<支配型の毒親の特徴>

  • 考え方が自己中心的
  • 子どもの考えを否定し、罪悪感を植え付ける
  • 気分で態度を変える
  • 経済的に子どもを支配する
  • 威圧的な態度や暴力・暴言
  • 自分の子育てに自信があり、間違いを認めない

・考え方が自己中心的

親が子どもを叱る目的は何でしょうか。子どもが正しい道に進めるように、子どもの将来を思って叱るのが本来の親の役目です。ですが、支配型の親が子どもを叱るのは、子どものためではなく「自分のため」です。

 

支配型の親が子どもを叱る理由は、以下の2つです。

  • 自分の気に食わないから
  • 子どもを怖がらせて支配下に置きたいから

つまり、子ども本位ではなく自分本位に感情を発散させているだけなのです。叱ると言うよりは「怒る」「ヒステリー」と呼んだ方が適当かもしれません。

 

社会的・道徳的に適切ではない指導を親から受けることになりますので、子どもは大きなストレスを受けますし、男尊女卑など誤った価値観を植え付けられてしまうこともあります。

 

・子どもの考えを否定し、罪悪感を植え付ける

例えば、フルタイムで共働きの夫婦がいたとしましょう。妻も夫も同じ時間だけ働いているのに、家事をするのは妻ばかりです。そこで子どもが「お父さんも少しは家事をしたら?」と提案しました。

 

ここで、支配型の毒父は激高します。「親に向かって舐めた口を聞くんじゃない」「炊事洗濯は女がやるものだ」などなど……。

 

子ども本人が自分は間違っていないと主張できれば良いのですが、支配型の毒父の元で育った子どもは「親は絶対に正しい」と刷り込まれている場合が多く、父親に意見した自分が悪かったのだと罪悪感を覚えることがあります。

 

また、子どもが内心で自分が正しいと思っていても、「言っても無駄」と諦めてしまい、自分の考えを主張することを避けてしまう場合もあります。社会に出てからも自己主張が出来ず、人間関係でストレスを抱えることがあります。

 

・気分で態度を変える

さっきまで機嫌が良かったのに、急に怒り出して周りに当たり散らします。何かきっかけがあるわけではなく本人の気分次第なので、周りは常に気を遣わなければなりません。

 

しつけも一貫しておらず、昨日は良いと言われたことも、今日は駄目ということがよくあります。子どもは常に親の顔色を気にしなくてはならず、また、大人になってからも周りの人の顔色が気になり疲れてしまうなどの生きづらさにつながります。

 

・経済的に子どもを支配する

子どもは自分でお金を稼ぐことができません。そもそも、子どもを育てるのは親の義務です。ですが、支配型の毒親は「誰が育ててやったんだ」「嫌なら出て行け」などと言って子どもを脅します。

 

このような言葉に対して子どもは、「育ててもらったのに申し訳ない」「親に感謝しなければ」と思いがちです。産んでほしいと頼んだ覚えもないのに感謝しろとは非常に勝手な言い分ですが、幼い頃から刷り込まれるせいで信じてしまいます。

 

子どもを養育するのは親の義務です。養育の放棄は虐待ですので、もし家から閉め出されたり食事が出されないなどの行為があれば、児童相談所などに連絡しましょう。

 

▼相談窓口については、こちらの記事で紹介しています 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

・威圧的な態度や暴力・暴言

支配型の毒親は、自分の力を見せつけるために必死です。威圧的な態度や乱暴な言葉遣いで他人を威嚇しないと、自分の立場が脅かされるのではないかと不安で仕方がありません。

 

本当に自信がある人は、態度や暴力・暴言で周囲を押さえつける必要はありません。「威張り散らしている人=中身が無い人」と冷静に分析できれば怖くないのですが、子どもの頃から「親に逆らうと怖い思いをする」という刷り込みがあると、冷静な対処が難しくなります。

 

・自分の子育てに自信があり、間違いを認めない

支配型の毒親は、いつも自分が正しいと思っています。間違いを認めると自分の立場が危うくなるのではないかと不安で、間違いを認めることができないのです。

 

言い訳できない間違いがあったときでさえ、「そんなことは言っていない」など嘘をついて自分の立場を守ろうとします。社会的な信用も低い場合が多く、結果として家庭しか居場所を持てず、ますます配偶者や子どもに対して支配的に振る舞うことになります。

 

 

2.支配型の毒親が与える影響

支配型の毒親が与える影響

支配型の毒親が与える影響

 

子どもにとっていちばん身近な大人である親が、「1-2.特徴と具体例」で上げたような人間であった場合、当然、子どもには悪影響が生じます。

 

以下は、支配型の毒親で育った子どもの生きづらさの一例です。注意していただきたいのは、親が支配型の毒親だからといって、必ずしも自己肯定感が低くなるわけではなく、生きづらさが一生続くわけでもない、ということです。

 

毒親育ちでも、そうでなくても、人間は誰しも多少の生きづらさを抱えています。悲観的になりすぎず、「自分は一人じゃないのだな」と思うきっかけにしていただければと思います。

 

<支配型の毒親の悪影響の例>

  • 自己肯定感が低くなる
  • 自分で物事を決められない
  • 本音が言えない

 

・自己肯定感が低くなる

支配型の毒親の元で育った子どもは、常に自分の考えを否定されてしまうため、自分に自信が持てません。その結果、自己肯定感も低くなり、「何をやっても駄目だ」「自分は間違っている」などと極端に自分を卑下してしまいます。

 

仕事で成功したり恋愛で上手くいったりしても、どこかで「自分は駄目な人間だ」と思っており、他人からの評価を素直に受け止めることが出来ません。いつもどこか満たされず、生きている実感が持てないなどの生きづらさがあります。

 

・人生の決断ができない

親に逆らうと激しく叱咤されるため、子ども時代は親の言うとおりにするしかありません。その結果、自分で物事を決断する経験が乏しいまま大人になってしまい、進学・就職・結婚などの重要なタイミングで「自分で決められない」という困難を抱えてしまいます。

 

本当は親の意見を聞きたくないのに、どうすれば良いかわからず、結局親の意見に頼ってしまいます。また、成人してからも無意識に「親の許可が必要」と考えてしまうケースがあります。転職や引っ越し、結婚などは自分だけで決めても何の問題も無いことですが、毒親育ちの方は「親に了解を得ないと…」と考えてしまいがちです。

 

・本音が言えなくなる、優等生を演じる

自己肯定感が低く、自分で物事を決めるのが苦手な毒親育ちの方は、生きる術として「優等生を演じる」という手段を取ることがあります。

 

優等生を演じていれば、親からの指図は最小限で済みます。また、自分の意思がなくても、世間の理想像(親切、真面目、高学歴、高収入など)に合わせることで、社会的な評価を得ることもできます。

 

ですが、行動の根本に自分の意思が無いため、自分が自分でない感じ(自己疎外感)に悩むことになります。日々の生活に満足感が無く、「何のために生きているのだろう」という虚無感を常に抱えています。

 

3.支配タイプの毒親の対処法

支配タイプの毒親の対処法

支配タイプの毒親の対処法

・親が間違っていることを認識し、罪悪感を捨てる

親が子どもを強烈に支配する態度は、子育てとして間違っています。また、子どもを支配下に置きたがるのは、親自身が人として成熟していないためです。

 

ですので、「自分が間違っているのではないか」という罪悪感は一切持つ必要がありません。子どもの頃から支配を受けてきた人が、すぐに考え方を変えるのは難しいものです。しかし、あなたが大人になって親が間違っていることに気付けたのであれば、少しずつでも構いませんので自分を信じてみましょう。

 

「やっぱりお父さんの方が正しいのかな」と思ってしまう心をできるだけ抑えて、「自分はどう思うのか」を大切にしてくださいね。

 

・聞き流す

親が間違っていると認識できれば、聞き流すことは簡単です。声を荒げたり理不尽を押しつけてきても、「自分を認めてほしくてやっているんだな」と思えれば可愛いものです。

 

もちろん、言うとおりにする必要はありません。適当に聞き流しておけば大丈夫です。未成年で経済的に自立していないのであれば、実害が無い程度に調子だけ合わせておきましょう。(暴力や育児放棄など、実害があるときは児童相談所等に連絡してください。)

 

▼相談窓口についてはこちらの記事をご覧ください

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

成人済みで自立しているなら、老親よりもあなたの方が社会的にも経済的にも立場は上です。「親を捨てるのか!」と泣きついてくることもありますが、親の調子に飲まれず、落ち着いて客観的に受け流しましょう。親を捨てるのではなく、自立の時を迎えただけです。

 

・親から逃げる

最も単純で効果的な方法は、親から逃げることです。いくら聞き流すとしても、同居している親から四六時中恨み言を聞かされるのではたまったものではありません。また、毒親に話は通じないので、説得や話し合いは無駄です。

 

罪悪感を捨てきれないときも同様に、物理的に距離を取ってしまった方が良いでしょう。毒親の支配から自由になることで、やがて罪悪感も薄れていきます。

 

実家を出ようとすると、毒親から猛烈な攻撃を受けるかもしれません。ですが、あなたが自立するために必要な戦いです。親の言うことは無視して、さっさと引っ越しを進めてください。合い鍵を渡したり、連絡先を教える必要もありません。

 

毒親からの逃げ方〜4つのステップ〜 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

▼お金は無いけれど毒親を脱出したい方へ〜格安家電のススメ〜 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

4.まとめ

まとめ

まとめ

本記事では、「支配型の毒親」について説明しました。支配タイプの毒親の特徴や対処法のポイントをまとめると、以下のとおりです。

 

  • 支配型の毒親は、自分本位に子どもをコントロールする
  • 支配型の毒親は、偉そうに振る舞うことで自分のプライドを保っている
  • 支配型の毒親が間違いを認めないのは、認めるとプライドが傷つくから
  • 支配型の毒親の元で育つと、自己肯定感が低くなるなどの生きづらさを抱えてしまう
  • 支配型の毒親への対処法① 親の考え方が間違っていることを認識し、聞き流す
  • 支配型の毒親への対処法② 毒親を無視し、距離を取る

 

支配型の毒親の特徴は、過干渉型の毒親とも一部重複します。また、毒親育ちの方の生きづらさについては、アダルトチルドレンとも深い関わりがあります。以下の関連記事も参考になりますので、ぜひ御一読ください。

 

 

▼過干渉タイプの毒親〜12の特徴と対処法〜

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

毒親育ち=アダルトチルドレンなのか?生きづらさの原因を探る。

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

毒親育ちの生きづらさ克服〜カウンセリングって必要?〜

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

毒親アスペルガーなどの発達障害 

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

▼実体験

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お金は無いけれど毒親を脱出したい方へ〜格安家電のススメ〜

低コストで家電を揃える

低コストで家電を揃える


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

 

 

今回ご紹介するテーマは、「お金が無くても大丈夫!最低限の家電の揃え方」です。

 

他の記事でも繰り返しお伝えしていますが、毒親から逃げるためには、物理的に距離を取ることが最も有効です。

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

ですが、毒親育ちの中には、過干渉・過保護の方も多く、「一人暮らしをしたことがない」「家事ができるか心配」「自分で自由に使えるお金が無い」など様々な懸念があると思います。

 

そこで本記事では、できるだけお金をかけない一人暮らしの始め方のコツとして、「家電の揃え方」に焦点を絞ってご紹介したいと思います。毒親から逃げたいけれど金銭的に不安がある方は、ぜひお読みください。

akane-dokuoya.hatenablog.com

1.家電のクオリティは低くても大丈夫

家電のクオリティは低くてOK

家電のクオリティは低くてOK



個人的な話になりますが、私は一人暮らしを始めて数年が経ちました。ようやく家事や生活習慣について、「ここまでは手を抜いていい」「これ以上サボるとヤバい」というのがわかってきたところです。

 

母親と反りが合わず家出同然で実家を飛び出したため、家電については費用はできるだけ抑える方向で揃えていました。一人暮らしにも徐々に慣れてきて身辺が落ち着いてくると、家電のクオリティの低さは多少は気になる所です。

 

<私が引越し当時に買い揃えた家電>

  • 型落ちして叩き売られていた電子レンジ(19,000円)
  • 型落ちして叩き売られていた洗濯機(28,000円)
  • 通販で格安でゲットした冷蔵庫(28,800円)

 

以上3点の合計金額は75,800円です。10万円以下で揃えることを目標にしていたので、かなり費用を抑えることができました。掃除機や炊飯器、テレビは買っていません。

 

それでも最低限の暮らしは何とかなります。よほど仕事が忙しくて時短する必要があったり、家電マニアであったりすれば事情は変わるかと思いますが、掃除機や炊飯器は正直無くても生活できます。

 

「安物は壊れやすい」などとも言われますが、一人暮らしではそもそも使用頻度が低いので、耐久年数については神経質にならなくても大丈夫です。冷蔵庫に限っては壊れると中のモノが傷んでしまい実害がありますが、その他の家電は壊れてしまっても数日であれば乗り切れます。

 

ただ、人によっては「音の大きい洗濯機は絶対にイヤ」「冷蔵庫の野菜室はマスト」など、様々なこだわりや事情があることも確かです。

 

ですので今回は、「最低限生活する分には困らないものの、3年くらい過ごしていると不満がちらほら出てくるレベルの我が家の家電たち」を実例としてご紹介したいと思います。

これから一人暮らしを始める方には、割と参考になるかもしれません。

 

 

2.格安家電のメリット・デメリット【実例】

格安家電のメリット・デメリット

格安家電のメリット・デメリット

2−1.冷蔵庫

現代で生活する上で、必ず必要な家電といっても過言ではない冷蔵庫。(中にはミニマリストで「冷蔵庫も要らない!」という方もいらっしゃるでしょうが…)

私が一人暮らしを始めるに当たって、最初に検討したのが冷蔵庫でした。

条件としては、

 

  • 一人暮らしで自炊するのにちょうど良いサイズ(一般的には100~200Lとされています)
  • 冷凍庫が広いもの
  • 自動霜取り機能のあるもの

 

です。もちろん、価格重視。

で、実際に購入したものがこちら↓

楽天で買って設置サービスは使わなかったので、自分で玄関からキッチンまで運びました…今となっては良い思い出(?)です)

 

 

メーカーの「ハイセンス」が中国のメーカーのため「性能が悪い」「すぐ壊れる」等の評判もありますが、個人的には以下の記事にもあるように、性能そのものが悪いと感じたことはありません。

rank-king.jp

 

が、そもそもの問題として、

 

  • 野菜室が無い
  • チルド室が無い
  • ドアポケットが狭い。というか、150Lでは手狭。

 

これはこの冷蔵庫が悪いのでもハイセンスさんが悪いのでもなく、私の冷蔵庫選びが不味かったという話です。

 

それこそ一人暮らしを始めた当初は、節約のために調味料ですら最低限(塩、砂糖、めんつゆ、ポン酢、ケチャップ、マヨネーズ)しか置いていませんでした。あと、飲み物も水道水中心で、お茶や牛乳も置いていませんでした。

 

でもやっぱりめんつゆばかりでは飽きます。というか、めんつゆをたくさん消費するだけで、節約になっているのかどうかもわかりませんでした。

 

ということで、引っ越し当初はスカスカだった冷蔵庫も、2年経った辺りからしょうがチューブ・にんにくチューブ、醤油・酒・みりんがそろい、最近では牛乳もアイスティーも入っているので、ドアポケットがぱんぱんに。

(因みに卵はドアポケットには入れず、パックのまま本体側に入れています。ドアポケットは振動があるので卵の保管には実は向いていないそうです。参考:卵を長持ちさせる保存方法は?常温?冷凍?丸い方を上?

 

あと、野菜室が無いのも切実な問題です。

基本的に野菜は買ってきたその日にカットしてジップロックに入れて冷凍してしまうのですが、すぐに使い切れるサイズのもの(ピーマン、ナス、キュウリなど)は冷蔵室に入れることもあります。ですが、ほんの1日冷蔵庫に入れておいただけで萎れてしまうため、やはり野菜室は野菜のためにあるのだなあと実感します。

 

というわけで、上記の「Hisense ハイセンス HR-D15A」ですが、普通に使う分には何ら問題は無いけれど、ちょっと大きめのスペースがほしい/自炊にこだわりがある人にはやや手狭な印象です。

 

 

2−2.電子レンジ

 

ヤマダ電機で叩き売られていました(以下のアマゾンリンクは「-B」とありますので、同シリーズの次世代かと思われます)。

 

 

一応メーカーものなのですが、とにかく性能が微妙。

 

  • 200W、500W、そして謎の650W
  • 冷凍ご飯温めは2回しないと温まらない
  • フライ温めがトースト+電子レンジなので使いづらい

 

まず650Wというワット数が微妙すぎます。普通、家庭の電子レンジの温めの目安時間は500Wか600W、たまに700Wで記載されているので、650Wだと計算しなければいけません。最近は直感で温めてしまっていますが……

 

一応自動機能もあるのですが、冷凍ご飯を温めても触った感じが少し冷たいので、2回チンしています。正直、自動機能の意味がありません。フライ温めはトーストしてから電子レンジを掛けているらしく、トースター不可の容器が使えず、アルミホイルも使えないので不便です。

 

ということで、もう少し使いやすくて安いモデルはあるはずですので、あまりこの製品はオススメできません。

 

 

2−3.洗濯機

こちらもヤマダ電機でたたき売られていました。ヤマダ電機プライベートブランドですね。

あまり洗濯にこだわりが無いので、皺や色落ちのことはよくわからないわからないのですが、ただ一つ言えることは、

 

 ・脱水機能がとても低い

 

ドライコース(おしゃれ着コース)のデフォルト設定で洗うと、厚手のものだとビチョビチョになります。水がしたたり落ちるくらいです。

 

洗濯は実家でもほとんどしたことがない家事の一つだったので、最初は「こんなもんなのかな?」と思っていたのですが、さすがにおかしいと思い脱水の回数をデフォルトの1回から2回へ変更。そこそこマシにはなりましたが、それでも冬場のおしゃれ着洗いの乾かなさは非常にストレスです。

 

それから、音がうるさいのもかなりマイナスです。実家の洗濯機はここまでうるさくありませんでした。

 

ということで、こちらもそれほどオススメしません。(ヤマダ電機プライベートブランドは信用できない印象になってしまいました。)

 

 

2−4.テレビ

テレビは一人暮らしを始めて10ヶ月ほど経ってから買いました。見たいアニメがあったのですが、動画配信などで見ることができず、さらに年末のお笑い番組も見たいな~と思ったのがきっかけです。(親から離れて10ヶ月も経つと、かなり精神が安定したきたことが改めてわかります。)

 

画質などにこだわりはありませんでしたが、レコーダーやゲーム機を繋ぐことを考えて、HDMIの外部入力の端子が2つ以上あるものを選びました。

 

<良い点>

  • HDMI端子が2つあり、レコーダーとゲーム機が繋げる
  • 1.5m程度離れて見るのにちょうど良い大きさ
  • とにかく安い

<悪い点>

  • 日本製のものと比べて機能が少ない
  • Bluetoothで音声出力できない
  • Tverが見られない

 

致命的な欠点はありませんが、イヤフォンやヘッドフォンは有線でしか繋げず、Bluetoothで繋ぎたい時はトランスミッターを買う必要があります。また、最近の日本製のテレビであればTverなどの動画配信サービスをテレビで見られる機能がありますが、そういったものはありません。

 

ただ、テレビは無くても生活できるものですので、お財布と相談しながら、どこまでこだわるか決めると良いかと思います。

 

3.無くても大丈夫な家電

無くても大丈夫な家電

無くても大丈夫な家電

 

3−1.掃除機

掃除機は今でも買っていません。元々部屋に物が少ないので、カーペットクリーナー(いわゆるコロコロ)とクイックルワイパーで十分掃除できます。掃除機があれば若干の時短にはなるかもしれませんが、お金を出すほどのことでもないのと、カーペットクリーナー+クイックルワイパーでの掃除の仕上がりが結構気に入っている、ということがあります。

 

<掃除機ナシで掃除する手順>

  1. カーペットクリーナー(コロコロ)でベッドの上を掃除
  2. 若干粘着力が落ちた状態のカーペットクリーナーで、フローリング部分を掃除
  3. 完全に粘着力が無くなり新しいシートに変えたら、カーペットの上を掃除
  4. フローリング部分にやり残しがあれば、カーペットや座椅子で少し粘着力を落としてから掃除
  5. クイックルワイパーでフローリング部分を掃除

大きなゴミをカーペットクリーナーで掃除した後、さらに細かいホコリや砂をクイックルワイパーで掃除するので、床がピカピカになります。おそらくこの仕上がりは掃除機では難しいと思うので、やはり掃除機ナシで大丈夫かな…と個人的には考えています。

 

3−2.炊飯器

ご飯はお鍋で炊いています。お鍋やフライパンでご飯を炊く方法はたくさんありますが、私は次の方法でいつも炊いています。

 

<お鍋でご飯を炊く方法>

  1. お米600gを洗う
  2. お米を水750gにつけておく(30分以上)
  3. 中火でふつふつしてくるまで加熱
  4. 弱火にして12分加熱
  5. 火を止めて20分蒸らす

 

お茶碗に軽く盛るボリュームだと、13~14膳分くらいが炊けます。もちろん一度には食べませんので、ラップして冷凍庫で保存します。炊きたての蒸気ごとラップして冷凍することで、炊きたての美味しさが保てるそうですよ。

 

毎日炊くわけではなく2週間に一回程度なので、炊飯器は無くても全く問題ありません。今後も購入を検討することは無いと思います。

 

 

4.まとめ

まとめ

まとめ

今回は、私の部屋の格安家電たちを紹介しました。私も始めての一人暮らしで、金銭的な不安や家事ができるかなど心配でしたが、始めてみたら意外とどうにかなるものなのだと日々実感しています。

 

この記事を参考に、皆様が快適で楽しい一人暮らしが始められることを願っています。お読みいただきありがとうございました。

 

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毒親育ち=アダルトチルドレンなのか?生きづらさの原因を探る。

毒親とアダルトチルドレン

毒親アダルトチルドレン


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てればと幸いです。

 

 

今回ご紹介するテーマは、毒親アダルトチルドレンです。

 

毒親アダルトチルドレンは並べて語られることが多いのですが、そもそも毒親アダルトチルドレンにはどのような関係があるのかご存知でしょうか。

 

ごく単純化して言うと、毒親に育てられた子ども=アダルトチルドレンです。子ども時代を子どもとして過ごせなかったために、大人になっても人との関わりや自立に関して困難を抱えてしまう状態――これがアダルトチルドレンです。

 

  • 他人に気を遣ってばかりで疲れてしまう
  • 自分のやりたいことが見つからない
  • いつもネガティブに考えてしまう

 

こんな生きづらさを抱えていませんか?この生きづらさの原因に「生い立ち」があることに気付くだけで、少し心が楽になるかもしれません。

 

また、自分の生きづらさを客観的に見つめ直すことが、ネガティブな思考(※)から抜け出すきっかけになることもあります。

※極端に自分を卑下したり、物事を悪くとらえてしまうこと=「認知の偏り」

 

この記事が、アダルトチルドレンの方の生きづらさを解消するきっかけになれば幸いです。

 

 

1.アダルトチルドレンとは

アダルトチルドレンとは

アダルトチルドレンとは

冒頭でお伝えした通り、簡単に言うと「毒親に育てられた子ども=アダルトチルドレン」です。もう少し詳しく説明するならば、アダルトチルドレンとは「機能不全家族の中で育った子ども」であり、子ども時代を子どもらしく過ごせなかった人ということになります。

 

アダルトチルドレンの特徴には、以下のようなものが挙げられます。

 

<チェックポイント>

  • 人から嫌われることがとても怖い
  • 良い人だと思われたい欲求が強い
  • 自分の意見より他人の意見を優先する
  • 人から否定されると極度に落ち込む
  • 「嫌だ」「No」と言えない
  • 気を使い過ぎて疲れる
  • 好きなことややりたいことが思いつかない
  • 仲の良い人に依存してしまう

 

自分はアダルトチルドレンかもしれないと思った方は、子どもの頃の境遇や辛かったことを振り返ってみましょう。「なぜネガティブに考えてしまうのか」を整理することで、問題を解決できるかもしれません。

 

 

1-1.機能不全家族とは

子どもにとって“家族”とは、心と体が休まる場所でなければなりません。栄養のあるご飯、清潔を保つためのお風呂、静かでぐっすり眠れる布団。身体的に安全が保たれることで、子どもは健康に育つことができます。

 

また、心理的な安全・安心も保たれなくてはなりません。嫌なことがあれば話を聞いてくれる、自分の挑戦を応援してくれる、いつも見守り味方で居てくれる。自分には心強い家族がいると思えることで、子どもは様々な事に挑戦し、経験を重ね、やがて自立し自分自身の意思と力で生きていくことができます。

 

機能不全家族は、この「心と体の安心・安全」が保障されません。家に帰ってもご飯が無い、いつ怒られるかとビクビクしている、親に生活能力が無く、子どもが親を世話する立場になっている――こういった不安定な状況で幼少期を過ごした人は、他人に対して信頼を預けることができないばかりか、自分自身も信じることができず、常に不安感や焦燥感に駆られてしまうことになります。

 

 

1-2.アダルトチルドレンは病気?

アダルトチルドレン」や「機能不全家族」という言葉は、もともと親がアルコール依存症である家庭やその元で育った子どもを指す言葉でした。ですが現代では、虐待や過保護・過干渉、ネグレクトやDVなども含め、様々な問題を抱えた家庭やその子どもを指すようになっています。

 

同時に、「毒親」という言葉も一般的になってきました。毒親の定義は「子どもにとって良くない影響(毒)を与える親」と非常に広いものです。言葉の意味はそれほど重要ではありませんが、機能不全家族」「毒親」「アダルトチルドレン」は病気ではない、ということだけはきちんと押さえておきましょう。

 

病気というのは、風邪や胃腸炎うつ病など、薬などによって治療ができるものです。一方で、機能不全家族毒親アダルトチルドレンは状態を指す言葉であり、生きづらさの原因を整理するための概念に過ぎません。

 

 

私たちはアダルトチルドレンという概念を、生きづらさの原因を探り、少しでも心を軽くするために使っています。つまり、似ているケースを整理・分類し、問題解決に向けて皆で考えられるように「アダルトチルドレン」という言葉が使われている、ということです。

 

ですので、自分がアダルトチルドレンであるからといって、焦ったり嘆いたりする必要はありません。どんなケースがあり、どうすれば生きづらさが楽になるのか、考えるきっかけができたと前向きに捉えてくださいね。

 

 

2.アダルトチルドレン~6つのタイプ~

アダルトチルドレン〜6つのタイプ〜

アダルトチルドレン〜6つのタイプ〜

 

アダルトチルドレンには6つのタイプがあると言われています。どれか一つだけに当てはまる方もいれば、複数に当てはまるケースもあります。

 

①ヒーロー(英雄)

優等生タイプ。頑張ることで両親や家庭内の環境が良くなるので、頑張り過ぎてしまう。他人からの期待に過剰に応えようとして、消耗する。

 

スケープゴート(いけにえ)

問題児タイプ。ヒーローの逆で、関心を引くために非行などの行動をとる。家族の負の部分を背負い、「この子さえいなければ、全部丸く収まる」とほかの家族が思い込むことで、家族の崩壊を防ぐ役割を担っている。

 

③ロスト・ワン(失われた子ども)

子どもであるにも関わらず、家庭内でほとんど忘れられ、まるで居ないかのように扱われる。自らも目立たず静かにふるまっており、家族から距離を取ることで心を守っている。

 

④マスコット、クラン(道化師)

おどけた振る舞いで家族を笑わし緊張を和らげるとともに、本質的な問題から目をそらさせる。表面的には、ペットのように猫可愛がりされる。

 

⑤プラケーター(慰め役)

両親が喧嘩をしたり、外でトラブルを起こした際などに、慰め、カウンセラーのような役割を果たす。

 

⑥イネイブラー(支え手、援助者)

家族の世話をするなど奉仕し、自分の問題と向き合うことを避ける。下の兄弟の面倒を見たり、病気の親の世話をしたりして、本来親がすべき役割を果たしている。

 

それぞれの特徴を見ていると、「あの場面で私はマスコットの役割だったなあ」と気付くことがあると思います。子どもの頃は当然のこととして役割を果たしていても、大人になった今振り返ると、子どもが担うべき役割では無かったと気付くはずです。

 

子どもとして不相応な役割を押し付けられていたことを自覚し、子どもらしく過ごせていなかった事実をまずは受け止めてみましょう。「だから今でも良い人ぶってしまうんだ」など、生きづらさの原因の一部が見えてくるのではないでしょうか。

 

 

3.アダルトチルドレンの生きづらさ

アダルトチルドレンの生きづらさ

アダルトチルドレンの生きづらさ

「1.アダルトチルドレンとは」でチェックポイントについてはご紹介しましたが、ここではさらに具体的な生きづらさの例をご紹介します。自分の幼少期の経験などを結び付けながら、「この生きづらさの根本には、この考え方があったんだ!」といった気付きに繋がれば幸いです。

 

①他人からの評価を異常に気にしてしまう

親の機嫌によって怒られたり殴られたりした経験から、他人の顔色を伺うことが癖になってしまいます。また、親自身も世間体を気にするタイプの場合は、「世間」や「普通」といったことにこだわりすぎて、自分が本当にやりたいことができない・わからないといった状態に陥ります。

例1)相手のちょっとした言い回しなどから「怒らせてしまったのではないか?」と不安になる。

例2)やりたいことは別にあったが、周りに合わせるために大学に進学した。

 

②息抜きが下手で、仕事のことばかり考えてしまう

常に親の支配下にあり、自分の意思で自由に過ごす経験が無かったため、「のんびり過ごす」「息抜きする」といったことができません。誰かの指示やタスクが無いと何をしてよいのかがわからず、休みの日でも仕事のことを考えるなどで時間をつぶしてしまいます。常に緊張状態でリフレッシュができないため、心身を消耗します。

例1)仕事を忘れて没頭できる趣味が無い。

例2)「自由行動」と言われると何をして良いのかわからない。

 

③完璧主義で新しいことへの挑戦が苦手

親の期待通りに振る舞うことが人生の至上命題であったために、常に「正解」を求めてしまいます。自分の意志や好きなことを顧みずに生きてきたせいで、自分の判断で物事に挑戦することができません。「正解」や「完璧」に囚われて新しい道に踏み出せず、何もできないまま時間だけが過ぎるといったこともあります。

例1)資格を取ろうと思っても、試験に受かるか心配で挑戦できない。

例2)一つの会社で働き続けるべきと考え、劣悪な労働環境でも転職に踏み出せない。

 

④世間一般の「理想」に合わせてしまう

世間的に理想とされる価値観(親切、真面目、高学歴、高収入など)に合わせることで、自分の意思が無くても社会で上手く振る舞うことができます。ですが、優等生を演じていると、ますます自分の気持ちを振り返る場面が減ってしまいます。その結果、「やりたいこと」「目指す自分」をアピールしなくてはいけない就職活動などで大きくつまずく場合があります。

例1)真面目で優しい自分を常に演じている感覚がある。

例2)自分が目指す将来の姿を具体的に描くことが出来ない。

 

⑤自己評価が極端に低い

アダルトチルドレンの方は、他人の顔色や世間からの評価に応えようと頑張りすぎてしまう傾向があります。また、完璧主義になりがちな面もあるので、結果として「できなかった自分」を非常に責めてしまうことがあります。高い理想を持つことは良いことですが、それが本質的な自分の意思に結びついていないため、できなかった自分には価値が無いなど、極端な思考に陥ってしまうのです。

例1)自分は何をやっても駄目な人間だと思っている。

例2)ミスをしたとき、不眠や食欲不振など、身体症状が出るほどに落ち込む。

 

 

4.生きづらさへの対処法

生きづらさへの対処法

生きづらさへの対処法

4-1.インナーチャイルド(内なる子ども)

アダルトチルドレンの方が持つ生きづらさへの対処方法として、「インナーチャイルド」(内なる子ども)という概念がよく用いられます。アダルトチルドレンは「子ども時代を子どもらしく過ごせなかった人」であり、心の中に大人になりきれていない子どもの自分が存在している、という解釈です。

 

「1-2.アダルトチルドレンは病気?」では、子ども時代にタイムスリップしない限り、アダルトチルドレンを解消することはできないとお伝えしました。インナーチャイルドを育てることは、擬似的(心理的)にタイムスリップし、子どもらしく過ごし直すということでもあるのです。

 

インナーチャイルドの育て直しに本格的に取り組むのであれば、資格を持ったカウンセラー等のカウンセリングを受ける必要があります。また、自分自身でも、簡易的な形であれば、インナーチャイルドの育て直しは可能です。

 

インナーチャイルドの育て直し方>

  1. 幼い子どものイメージを頭の中に描く
  2. その子が泣いている様子をイメージする
  3. 「なぜ泣いているの?」とその子に問いかける
  4. 悲しい、怖い、辛い、苦しい…といった抽象的な答えに対し、自分の経験を結びつける(例:勉強を頑張ったのに、親に褒めてもらえず悲しかった)
  5. 「あのとき、悲しかったね」と大人の視点で子どもを受け入れる
  6. 「受け入れてもらえた、思いっきり悲しんで良いんだ」と子どもの視点で感情を発散する

インナーチャイルドの育て直しのポイントは、「子どもらしく過ごし直すこと」です。⑥で子どもとしての感情を発散させ、擬似的に子どもらしく過ごすことで、インナーチャイルドは一歩ずつ大人へと近付くことができます。

 

毎日続ける必要はありません。アダルトチルドレン特有の生きづらさを強く感じたときや、メンタル的に過去を振り返っても大丈夫な状態のときに、少しずつ試してみましょう。

 

4-2.グループワーク・ワークショップ

アダルトチルドレンの方が集まるグループワークやワークショップが開催されています。アダルトチルドレンからの回復方法には様々なものがありますが、アダルトチルドレン自助グループでは主に、「ただ話す/ただ聞く」といった形のワークショップが開催されています。

 

同じ悩みを持つ人同士で集まり、お互いの経験を共有することで、心を浄化(カタルシス)することができます。「ただ話す/ただ聞く」という手法を取るのは、アダルトチルドレンの方は自尊心が極度に低く、質問や感想で傷ついてしまう可能性があるからです。

 

責められたりミスをしたりする心配をせず、参加者は安心して自分の経験を語ることが出来ます。言葉にすることで辛い経験を整理することができ、生きづらさの回復につながります。

 

4-3.家族から距離を取る

自分をアダルトチルドレンにした人たち(家族、毒親機能不全家族)と共に過ごしても、あまり良いことはありません。むしろ、成人したことでさらに「役割」を求められるケースもあります。

 

子どもの頃から散々親のために振る舞ってきたのに、大人になってますます束縛されるのでは、生きづらさは募っていく一方です。自分の生きづらさの原因が家庭にあるとわかったら、できる限り早く家を出ることを考えましょう。

 

毒親からの逃げ方については、以下で詳しく説明しています。

 

毒親からの逃げ方~4つのステップ~

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5.まとめ

まとめ

まとめ

本記事では、毒親と合わせて語られることの多い「アダルトチルドレン」について説明してきました。アダルトチルドレンの特徴や生きづらさへの対処法のポイントは、以下のとおりです。

また、アダルトチルドレンが育つ機能不全家族毒親には様々なパターンがあります。本記事と合わせて、以下の記事もお読みいただければ、さらに理解を深めていただけると思いますので、ぜひご覧ください。

 

▼過干渉タイプの毒親の特徴

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過干渉タイプの毒親〜12の特徴と対処法〜

過干渉タイプの毒親の特徴とは

過干渉タイプの毒親の特徴とは


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てれば幸いです。

 

 

今回ご紹介するテーマは、「過干渉タイプの毒親の特徴」です。

 

私自身、過干渉タイプの毒親の元で育ちましたが、暴力タイプや無関心タイプの毒親と違い、一見すると教育熱心で愛情深い良い親と思われがちです。そのため、周りから辛さが理解されにくく、子ども自身が毒に気付けないケースもあります。

 

この記事では、過干渉タイプの毒親に見られる特徴のほか、対処方法などもご紹介しますので、ぜひ一読ください。

 

 

1.過干渉タイプの毒親とは

過干渉タイプの毒親の特徴

過干渉タイプの毒親とは


毒親のタイプには、「支配型」「暴力型」「無関心型」「過干渉型」の4つがあると言われています。このうち過干渉型の親は、子どもに過度に関わり、子どもの心や人生を自分のものにしようとする傾向にあります。

 

親子ですので、親が子どもに関わるのは当然のことです。しかし、過干渉タイプの毒親は、明らかに度を超えたレベルで子どもに干渉します。また、子どもが成長してからも干渉し続け、子どもの自立を邪魔します。

 

過干渉の親は、親自身が一人の人間として自立できていません。そのため、子どもを使って自分の理想の人生を実現しようとしたり、子どもを自分に頼らせることで自分の存在価値を確かめようとするのです。

 

<過干渉タイプの毒親の例>

  • 自分の夢を子どもに実現させようと、興味の無い習い事を習わせる。どうせなら自分の好きな習い事をしたいと言っても、聞く耳を持たない。
  • 自分が大学に行けなかったコンプレックスから、子どもに大学進学を強制したり、過度な期待やプレッシャーをかけたりする。
  • 子どもの勉強時間や宿題をチェックする。
  • テストで100点を取らないと褒めてもらえない。
  • 友達関係や服装などに口出しされる。

 

「あなたのためを思って」と、過干渉型の親はよく言います。ですが、それはすべて「親が満足するため」に言っているに過ぎません。自分と子どもの区別が曖昧なので、「あなたのためを思って」という言葉を使ってしまうのです。

 

常に行動を制限する、親の価値観を押しつける、興味や好みを否定する、子どもの成長を認めない──過干渉型の親に見られがちなこれらの行動は、子どもの頃だけでなく、大人になってからの生きづらさにもつながります。

 

 

2.過干渉タイプの毒親の特徴

 

過干渉タイプの毒親は、親自身が精神的に自立できておらず、人間として成熟していないため、子どもを別の人格として尊重できません。「子どもにも自分と同じ価値観でいてほしい」「子どもの行動が把握できないと不安」「親自身に自信が無く、世間体を気にしてしまう」といった心理があるため、

 

  1. 親の価値観を子どもに押しつける
  2. 子どもを監視し、支配する
  3. 子どもよりも世間体を優先する

といった特徴があります。

 

以下では、それぞれの特徴を詳しくご紹介します。

 

2-1.子どもに価値観を押しつける

子どもに価値観を押し付ける

子どもに価値観を押し付ける


<具体例>

  1. 子どもの好みを認めず、親の好みや趣味を強制する
  2. 進学先や就職先を勝手に決める
  3. 恋人や友人関係に口出しする
  4. 実態のない「常識」を押しつける

親子といえ別の人間ですから、興味の対象や好きなものは違って当然です。ですが、過干渉系の親はそのことが認められず、子どもに自分と同じであることを強要します。例えば、

  • 子どもはサッカーが好きだが、親は野球が好きなので野球部に入らされる
  • 内定した企業を辞退させられる/公務員になることを強いられる
  • 恋人の容姿や性格などを評価、批判する
  • 一人暮らしできる収入があるにも関わらず、「結婚するまで家を出ないのが常識」と一人暮らしを認めない

このような毒親の過干渉はすべて、「子どもの人生は親のもの」「親子なんだから同じ価値観であるのが当然」という親の考えが原因です。親子であっても別人格であり、子どもには子どもの気持ちや価値観があるということが、毒親にはわかりません。

 

小さい頃から親の価値観を植え付けられてしまうと、「子どもは親に合わせるのが当然」と子ども自身が信じて疑わず、毒親の束縛から逃れられない、そもそも毒親であることに気付けないといったケースもあります。

 

2-2.子どもを監視・支配する

子どもを監視・支配する

子どもを監視・支配する


<具体例>

 1. 「○○しなさい」「○○するな」などの命令口調が多い

 2. 子どものプライべートを詮索する

 3. 子どもの性的な成長に健全な対応をしない

 4. 子どもの服を指定する

 

過干渉型の毒親は、いつまでも子どもに、「子どものまま」で居てほしいと思っています。幼い子どもは、親が居なければ生きていけず、親と子どもには圧倒的な力の差があります。ですが、子どもが成長して大人になれば、パワーバランスは対等になり、親としての優越が保てません。なので、いつまでも子どもを「幼く守られる存在」「支配される存在」で居させるために、支配や監視を続けます。

  • 生活態度やちょっとした仕草まで、いちいち指示されたり注意されたりする
  • 成人してからも、外出先や同行者の報告を求める
  • ブラジャーを買ってくれない/性的なものに興味があることを責め立てる
  • 子どもの成長や好みに合わない服を買い、着させる

過干渉タイプの毒親は子どもに対し、「子どもは親の言うことを聞いて当然」「たとえ大人になっても、親の指示は絶対」といった態度で接します。子どもに自立心が芽生え、親の言うことに従わないと、火をつけたように怒り、ヒステリーを起こします。これまで支配できた子どもが支配できなくなり、半ばパニックになっている状態です。

 

親が激高すると、子どもの心は深く傷つきますし、「自立は悪いことなのか…」と子ども自身が認識してしまいます。その結果、親の思惑とおり、いつまで経っても自立しない、親に従順な子どものままになります。

 

2-3.子どもより世間体を優先する

子どもより世間体を優先

子どもより世間体を優先


<具体例>

  1. 学歴に執着する
  2. 子どもに過度なプレッシャーを与える
  3. 人前で子どもを卑下する
  4. 結婚相手や子育てに口出しする

 

過干渉タイプの毒親は、親自身が一人の人間として自立できていません。そのため、自分に自信が無く、物事を自分の軸で判断することができないので、世間体ばかり気にしてしまいます。子どもには子どもの人生があり、それは子ども自身が切り開くものです。子ども自身が道を選び、自分の力で歩んでいけるならば何の問題もありません。しかし毒親は「世間に認められること」「普通であること」を重視するため、子ども自身の選択を認めたがりません。

 

  • 「大学に行くのは絶対」「大学に行かないと人生が真っ暗になる」と幼少期から繰り返し言う
  • テストで良い点を取っても褒めず、もっと良い点を取るように言う
  • 「うちの子は性格が悪くて…」「勉強が全然ダメで…」など、親の謙遜のために人前で子どもを悪く言う
  • 結婚相手の職業や家柄を根拠に、結婚に反対する

 

過干渉タイプの毒親は、子どもと親自身の区別が曖昧で、子どもを自分の一部だと考えています。なので、自分の世間体を保つために進学させることも、自分が謙遜するために子どもを悪く言うことも、全く問題無いものと思っています。

 

親の世間体を保つための道具として扱われてきた子どもは、親と同じように世間体を気にしてしまい、「自分が何をしたいか」より「周りがどう思うか」を優先するようになります。なので、進学や就職の際にどうして良いのかわからず、結果として親の言うとおりになってしまいます。

 

3.過干渉タイプの毒親に育てられた子どもの生きづらさ

子どもの生きづらさ

子どもの生きづらさ

過干渉タイプの毒親は、周囲からは「教育熱心」「愛情深い」と見られがちで問題に気付かれにくく、親や子ども自身にも自覚がありません。子ども自身が大人になって生きづらさを自覚することで、初めて自分の親が「毒親」であることに気付くパターンが非常に多いです。

 

過干渉タイプの毒親に育てられた子どもの生きづらさには、次のようなものがあります。

 

  • 自分のやりたいことがわからず、無気力
  • 親の望みを叶えることが人生の目的になり、叶えた後は燃え尽きる
  • 完璧主義や白黒思考になる
  • 他人に過度に期待し、「べき思考」になる
  • 恋人や友人に依存する

 

過干渉タイプの毒親に育てられた子どもは、ずっと親に監視され、支配され、親の言うがままにするしかありません。毒親によって、「自分が何をしたいか」という自分自身の気持ちに耳を傾ける機会を奪われてしまっているのです。そのため、大人になってからも「やりたいこと」「楽しいこと」「好きなこと」がわからず、多くの方が無気力や虚無感に悩まされます。

 

進学や就職、結婚など親の言うがままに生きてきた人は、親の望みをすべて叶えた時点で、人生の目標が無くなってしまいます。また、親が亡くなったり、途中で親が子どもに興味を無くしたりする場合もあります。これまで親のために生きてきた人は、親を失うことで人生の一部を失ったような感覚になり、喪失感や燃え尽き症候群に襲われます。

 

過干渉タイプの親に育てられた人が陥りがちなのが、「白黒思考」と「完璧主義」です。親の言うとおりにできているかどうかの二択で生きてきたため、グレーゾーンがありません。物事の判断が極端になりがちで、自分自身にプレッシャーをかけてしまうため、根本的な生きづらさにつながります。

 

また、他人に過度な期待をしたり、「○○するべき」と考えてしまう(=べき思考)ことも、過干渉タイプの毒親サバイバーに見られる傾向です。常に親の期待に応えてきたため、ほかの人間も他人の期待に応えるべきと考えてしまいます。

 

せっかく親の過干渉から逃げ出せても、「誰かに干渉されること」が当たり前になっていて、恋人や友達に依存してしまう場合もあります。自分のやりたいことがわからないため、誰かの指示や支配に頼ってしまいます。自分で決めること(自立)を応援してくれる人に出会えればラッキーですが、そうでなければ「都合の良い相手」として利用されてしまいます。

 

 

4.生きづらさの解消

生きづらさの克服方法

生きづらさの克服方法

過干渉タイプの毒親育ちの生きづらさを解消するには、これまで刷り込まれてきた「親の価値観」「親の支配」から抜け出す必要があります。子どもの頃から数十年も刷り込まれてきた価値観や生き方なので、すぐに変えることはできません。ですが、毎日少しずつ意識することで、あなたの人生は必ず取り戻すことができます。

 

無理をしない程度で構いませんので、ぜひ以下を実践してみてください。

 

  • 他人の評価に頼らず、自分で自分を評価する
  • 自分が自分をどう評価しているか分析する
  • 親から物理的に距離を取る

 

まず、他人の評価を気にせず、自分で自分を評価してみましょう。過干渉タイプの毒親育ちの人は、親に評価されることが当たり前になっているので、意外と自分で自分を評価したことがありません。

 

仕事に毎日行っている、家事をサボってしまった、ダイエット中なのでお菓子を我慢した……そんなあなたを、あなた自身はどう評価しますか。お母さんやお父さんのことは忘れて、あなた自身で自分を評価してみてください。

 

次に、自分で自分を評価した結果を分析します。さっきの評価は中立か?という観点で、評価結果を見直すのです。

 

「仕事に毎日行くなんて当然だから、褒められることではない」「家事をサボった私はダメ人間だ」「お菓子を我慢した程度で慢心してはいけない」

 

──毒親育ちの方は、自分に厳しい評価をしがちです。ですが、それは中立な評価ではありません。自己評価が偏っている、自分に厳しすぎであることに気付きましょう。

 

「毎日仕事にいって、真面目で勤勉」「家事をサボるのは良くないけれど、ダメ人間は言い過ぎ」「お菓子を我慢できて偉い」

 

例えば友達が「家事をサボってしまった」という話をしていたら「そんなこともあるよね」と返すのと同じです。あなた自身があなたを大切に扱うことは、自分のために生きることそのものです。

 

この思考プロセスを繰り返すことで、自分を卑下する癖が直り、「自分で自分を認めること」ができるようになります。自分は自分であると考えられるようになれば、自分のやりたいことも自然と見つかりますし、他人に過度に期待したり依存したりすることも無くなってきます。

 

また、親と物理的な距離を取ることが非常に重要です。上記のような思考プロセスを繰り返しても、同時に親から過干渉を受けていては効果が薄れてしまいます。そもそも親に邪魔されて、落ち着いて自分を評価できないかもしれません。

 

ですので、成人していて自分の稼ぎで生活できるのであれば、家を出るのがもっとも効果的な方法です。毒親からの逃げ方については、以下の記事で詳しく紹介しています。

 

毒親からの逃げ方〜4つのステップ

akane-dokuoya.hatenablog.com

 

5.まとめ

まとめ

まとめ


いかがでしたでしょうか。本記事のポイントをまとめると、以下のとおりです。

  • 過干渉系タイプの毒親の特徴は「価値観の押しつけ」「支配と監視」「世間体の優先」
  • 過干渉系タイプの毒親の元で育った子どもは「無気力」「完璧主義」などの生きづらさを抱える
  • フラットな自己評価で自分を認めると、生きづらさは少しずつ楽になる

過干渉系タイプの毒親に育てられると、問題に気付くのが遅れがちで、生きづらさが深刻化してしまう傾向があります。自分の生きづらさに気付いたら、少しずつで構いませんので、「自分で自分を認める」ことを始めましょう。ゆっくりですが確実に、生きやすくなるはずです。


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毒親育ちの生きづらさ克服〜カウンセリングって必要?〜

毒親の克服

毒親の克服


過干渉系の母親との縁切りに成功し、平穏な日々を過ごしている毒親サバイバーの朱音です。

 

このブログでは、毒親サバイバーが抱える生きづらさが少しでも楽になるような情報や心の在り方のアドバイスを紹介しています。

 

今まさに親子関係で悩みを抱えている方、毒親育ち特有の生きづらさを抱えている方のお役に立てればと幸いです。

 

 

今回ご紹介するテーマは、毒親の克服」です。

 

毒親 克服」とGoogleで検索すると、毒親の克服方法を紹介した記事がたくさん出てきます。毒親を許す、毒親を制裁する、毒親と和解する──記事によって、さまざまな“毒親の克服法”が紹介されています。

 

あるいは、毒親育ちであるがゆえの「生きづらさ」や「アダルトチルドレン(AC)」の克服法といった記事も見かけました。確かに、この苦しい思いを楽にできたら、どんなに良いことでしょうか。

 

けれども私は、「克服」という言葉に強い違和感がありました。医者でもカウンセラーでもない素人の言うことですので、他の記事で書かれていることが正しいのかもしれません。ですが、毒親の元から逃げ出し、以前よりは心穏やかに過ごせるようになった当事者として、やはり「克服」という言葉はしっくりきません。

 

【克服(こくふく)の意味】

努力して困難にうちかつこと。困難をのりこえること。「病を──する」

(参考:克服(こくふく)の意味 - goo国語辞書

 

毒親や生きづらさというのは、果たして「努力して打ち勝つべきもの」なのでしょうか。子どものころ辛い思いをして、今も苦しくて、それでもまだ頑張って「やっつけなければならない困難」なのでしょうか。

 

私はそうは思いません。

だって、いくら頑張っても、毒親に育てられた事実は消えないのですから。

 

今、私は母親の元を離れ、以前よりかなり心穏やかに過ごせています。ですが、母親に「打ち勝った」という認識はありません。まだまだ母親の呪縛を感じることはありますし、母が嫌いという気持ちは残っています。

 

では何故、心が穏やかなのか。それは、「受容」と「忘却」に拠るものだと考えています。

 

生きづらさを抱えた自分も自分であり、無理に変わる必要は無い。そう思えるようになってから、随分と心が軽くなりました。また、単純に時間が経ったことで、母のことを少しずつ忘れていく自分もいます。

 

こうしたプロセスについて、本記事では具体的にお伝えしていきたいと思います。

 

 

1.受容のプロセス

受容のプロセス

受容のプロセス



毒親育ちによって生きづらさを抱えている方は、「自分が変わらなければいけない」「今の自分は駄目だ」と考えている人が多いのではないでしょうか。

 

私も過干渉の毒親の元で育ち、自己肯定感が非常に低い状態にありました。

 

  • 親に評価されなければ、自分の存在価値は無い
  • 私は世間一般よりも甘ったれである
  • 私は性格が悪く、周りから嫌われている

 

実際には、普通に働いていますし、親以外の人からも尊重されていました。けれど、幼い頃から、「外面は良いけど、家ではわがままで駄目な子」と両親から言われ続けていたため、自分をそのように評価してしまっていました。

 

母親との壮絶なバトルを経て、私は実家を出ました。親子の縁は切れ、結果として、親から評価されることも無くなりました。親の評価が全てだった私は、いよいよ自分の存在価値が無くなるのではないかと不安でした。が、結果は逆でした。

 

親から評価されなくても、私、生きていけてるじゃん。

 

そうなのです。成人して、働いて、自分のお金で食べていける。自分の力で生きていけることを実感したことで、私の中で失われていた自信が少しずつ回復してきました。

 

メンタルトレーニングや瞑想で考え方を変えた、ということは一切ありません。ただ実家ではない場所で生活する、それだけでした。それだけで、これまで私を縛り付けていた「お前は駄目な子」の呪縛が解け始めたのです。

 

もちろん、すぐに正しい自己評価にたどり着けたわけではありません。「親を捨てた私は酷い人間で、一生誰からも愛されない」そういった考えに支配されていた時期もあります。

 

ですが、ネガティブな思考に支配される度に、「いやいや、そんなことはない。親がいなくてもちゃんと生きていけてるじゃないか」と思い直すことは心掛けていました。吐き出すときは思い切り吐き出して(Twitterに書き殴っていました)、大号泣して、布団をかぶって、「それでも生きてる、生きてる…」と呟いていました。とても他人様には見せられるものではありませんでしたが、割と効果があったと感じています。

 

これを繰り返しているうちに、徐々にネガティブ思考に陥る頻度が減り、自分の人生を前向きにとらえられるようになりました。(=自分の人生は自分のもの)

 

私の場合、ネガティブな思考は放っておいても湧き出てしまいますが、ポジティブな思考は意識しないとできませんでした。そもそも実家にいる頃は、ポジティブに思考するという選択肢自体がありませんでした。「自分の人生は自分のもの」と思えるまでのプロセスは、まとめると以下のようになります。

 

 

実家を出る

  ↓

一人で生きていける自分に気付く

  ↓

ネガティブ思考に陥ったとき、反論できるようになる

  ↓

ネガティブ思考の減少=自己肯定

 

 

このプロセスだけが唯一の正解というわけではありませんが、少なくとも私の場合は、お金を払ってカウンセリングを受けたり、メンタルトレーニングをしたりしなくても、「自己肯定感」を取り戻すことができました。

 

いずれにせよ、自己肯定感や生きづらさの解消は、一朝一夕でできることではありません。今ある自分を認めることを心掛けつつ、「そのうち楽になるさ」くらいの気楽さで、日々を淡々と過ごすこと。

 

肩に力を入れて「自分を変えなければ!」と思い続けるよりは、それくらいの姿勢でいた方が良いのではないかな、というのが私の感想です。

 

 

2.忘却のプロセス

忘却のプロセス

忘却のプロセス



そんな簡単に忘れられないよ!と思うのが普通です。私も嫌だったことをサッパリ忘れたと言うわけではありません。もともと人間は本能的に、嫌だったことや辛かったことを忘れないようにできています。

 

忘れたというよりは、「記憶が遠くなった」といったイメージが近いかもしれません。

 

実家を出た直後は、些細なことがきっかけで母のことを思い出していました(そして、その度にネガティブ思考にハマります)。ですが今は、それほど頻繁には母のことを思い出しませんし、思い出したとしても、過度に落ち込むことはありません。

 

記憶全体をコップの水だとすると、辛い記憶は水に混ざった泥です。水に混ざったばかりの泥は、全体に拡散して水を濁します。ですが、時間とともに泥は沈殿して、コップの底に溜まり、上の方の水は澄んでいきます。

 

コップ全体をかき混ぜるようなショックな出来事があれば、その泥は再び記憶の表面に浮かび、水を濁すでしょう。逆に、毒親と離れて平穏な日々を過ごしている限り、水が濁ることはありません。コップには綺麗な水が注がれ続け、泥はどんどんと深いところに沈んでいきます。やがて、泥は少しの刺激では浮かんでこないようになります。

 

あくまでイメージの話ですが、泥が少しずつ沈殿していくように、辛い記憶も少しずつ、記憶の表層から離れて沈んでいくのだ、ということが伝われば幸いです。

 

では、辛い記憶をあまり思い出さないようになるまで、どれくらいの時間が掛かるのでしょうか。これには、かなり個人差があるものと思います。私は大体3年ほどで、「あれ?最近お母さんのこと、あまり考えないなあ」と気付いた感じでした。一方で私の母は、「5歳の時に祖父から熱い急須を押しつけられた」「兄弟と比べて、私は可愛がられてこなかった」「不細工と言われた」という話を40歳、50歳になってからもずっと続けていました。(実の子どもに自分の不幸話をする時点で、かなりの毒親ポイントです…。)

 

辛かった気持ちを吐き出すことは大切ですが、何度も繰り返し語ることで辛いことを追体験してしまっては本末転倒です。前向きになる手段として気持ちを吐き出すのは構いませんが、不幸自慢や、不幸な経験を自分のアイデンティティとする態度(悲劇のヒロイン症候群)はよくありません。

 

辛い気持ちをアウトプットする際には、以下の2点が目的であることを意識しましょう。

 

  • 辛い気持ちを我慢しないため
  • 何が辛いのか、自分の気持ちを知るため

 

周りに理解されたい、可哀想と思われたい、慰めてもらいたい、といったことを目的にすると、非常に不健全な悪循環に陥る可能性があります。次の章で詳しくご説明します。

 

 

3.他人に依存しないために 

他人に依存しないために

他人に依存しないために



毒親育ちの方は、子ども時代に親から健全な愛情を受けることができていません。そのため、大人になってからも「認められたい」という強い欲求が残ってしまう場合があります。

 

心の整理をするために、辛かった話を誰かに聞いてもらうことはあると思います。ですが、「相手に慰めてもらうこと」「相手に認めてもらうこと」を目的にしないようにしましょう。辛かったことを話せば優しい言葉をかけてもらえるかもしれませんが、それが目的化してしまうと相手に依存してしまうことになります。

 

「この人は私のことをわかってくれる」

「この人がいないと私は生きていけない」

 

これは、健全な態度とは言えません。なぜなら、いくら不幸話を優しく聞いてくれたとしても、その人はあなた自身ではないからです。あなたの不幸はあなた自身で受け止め、消化しなければ意味がありません。ですが、優しく話を聞いてもらうと、それが心地よくて繰り返し自分の不幸話をしてしまいます。結果として、不幸な経験はいつまでもあなたの心に残り続けてしまいます。

 

また、話を聴いてくれる相手は、あなたのために存在しているのではありません。相手には相手の人生が、あなたにはあなたの人生があります。「話を聴いてくれて当然」「どうして慰めてくれないの」──こうして相手を自分の承認欲求を満たすために利用するような態度は、どこか毒親にも通じるものがあります。

 

では、どうすれば相手に依存することを避けられるのでしょうか。

 

残念ながら、私はまだこの答えに辿り着いていません。周りの毒親育ちの人たちを見ていても、完全に自立していると言うよりは、配偶者やパートナーの肩を借りながら生きていっているといった印象です。

 

あるいは考え方を変えて、人間は完全に独りで生きていくことはできないと割り切ってしまうこともできます。ある程度の依存は許容し、相手を束縛しない程度に頼りながら生きていくのも、お互いが納得の上であれば問題ありません。

 

ただ、毒親育ちの私たちが最も気をつけるべきことは、「子どもに依存しない」ことです。子どもだけが自分の生きがい、子どもだけは私のことをわかってくれる──本来子どもに頼られるべき親が、反対に子どもを頼っている状況が、子どもにとってどんな悪影響を与えるか、いちばんわかっているのは私たちです。

 

相手を一人の人間として尊重し、自分自身も一人の人間として自立して生きること。毒親問題においては、このことがとても大切なのではないかと思います。

 

 

4.まとめ

まとめ

まとめ



今回は、実際の経験を元に、私自身の思いや考えを書きました。まとめると、以下のようになります。

 

  • 毒親は無理に「克服」しなくても良い
  • 自立することで自信がつき、ネガティブ思考が徐々に無くなっていく
  • 静かに過ごし、記憶が薄れるのを気長に待つ
  • 他者(特に自分の子ども)に依存しないよう心掛ける

 

全ての方に当てはまることばかりではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。生きづらさを解消したいがあまり、他人に依存してしまったり、高いお金を払ってカウンセリングを受けたりといったことがあるかもしれませんが、個人的にはあまり思い詰めないでほしいと思っています。

 

毒親という言葉が流行り、それでお金儲けをしようと考える人が出てくるのは、当たり前といえば当たり前です(HSPにも同じことが言えるなあ、と感じる昨今ですが…)。お金を払って効果があれば問題ありませんが、そうでない場合もあるでしょう。

 

うつや適応障害であれば、病気ですのでお医者さんに診てもらうべきですが、「毒親」「生きづらさ」は病気ではありません。これまで名前がついていなかった状態に、名前がついただけです。そういったことを踏まえながら、カウンセリングやメンタルトレーニングについても検討していただければと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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